第1章 出会い「霧華」 8
「さあ、服を持ってきましたよ」
「もうお婿にいけない…」
最悪だ…これは人生の最大の汚点になること間違い
なしだ
圧倒的敗北の上に全裸待機で情けで服を持ってきて
もらうとは…
「さて、勝敗の件ですが」
あ…悪魔だ…ここまで圧倒的な差を見せつけておいて
俺の口から結果を言わせようとしている
「あ…あの…それはー…」
「まぁ、私の勝ちですねドヤッ」
ちくしょう!そりゃそうだけどさ!わかってたけどさ!
わざわざ言うことあったの?!
「しかし、昨日の饒舌と態度はどうしたのです?」
「あの…実はこっちが素というか…普通は話も聞いてもらえないので…あの、調子乗って、ホントすみません」
「まぁ、どうでもいいですがね。ぷぷっ」
酷い!
俺は何かとんでもない人物と関わってしまった
かもしれない…
「それより、早く帰りますよ。ほら立ってください」
「へ?どこへです?」
「なに言ってるのですか。私の家に決まってるでしょう
どうせ小金さん宿なしなのでしょう?夕飯も準備します」
手を引かれ立ち上がり帰路へとつくが
なにか、とんでもない言葉が聞こえた気がする
…夕飯…だと…?
「ブフォッ!」ドサッ
「全く失礼極まりないですね。レディの手作り料理を
食べて失神するとは」
この日、小金は三度の敗北を味わう事になった