第1章 出会い「霧華」 6
「さて…食事も終えたことですし。……。」
「………」
空いた食器を手際よく片付けながら小金の方を見ると
白目を剥いて机にぶっ倒れていた
「ふむ…反応がありませんね…仕方ありません
あまり使いたくはありませんが。気つけビーム!」
ズドオ!
霧華の指先から白いビームが発射され
小金の頭頂部を撃ち抜く
「あだっ!あいたたた!なんだ?!なんだ?!」
「おはようございます。食後すぐに寝るのは身体に
悪いのですよ?」
「食後……?。あぁ、そうだったな。すまない。」
何か忘れてる気がするが…
まぁいいや。
「さて、それでは本題に入りましょう」
「あ、ああ…俺としたことが、つい目的を忘れて
いたよ」
「それでは、早速。猪を狩りに行きましょう」
え?なんで?
手合わせしろとかの方がよっぽど現実味があるのだが
とりあえず理由を聞いてみよう
「猪?それはまたどうしてだ?闘気士の戦い方を
見たいのだろう?」
「簡単ですよ。私の魔法とあなたの闘気、どちらが
より多く猪を狩れるかで勝負してみましょう」
「そ、それは魔法の方が有利なのでは?霧華さん?」
当たり前だが、前提が違う。闘気士は基本1対1
魔法使いは1対1でも多対1でもこなせる
「おや…始める前から降参ですか?さすがは闘気士マスター(笑)ですね」
むきー!こいつは!いちいちバカにしないと気がすまんのか?!
しかし…あえてその挑発に乗ってやるよ!
「わかった。勝負しよう。後1つ聞かせてくれ。
そんなに猪が出没するのか?」
「はい。ざっと2000頭くらいですかね。」
「え?」
俺は早速後悔していた。
そしてこのあと起こることにも…