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これで涼しくなれる?

いくらか涼しくなれると良いのですが。。。

それにしても暑い日が続きますね。

毎日暑い日が続くますから、涼しくなりましょう。


私の友人が体験した怖い話です。


銀行に就職して1年目の彼は家賃が安い、ただそれだけの理由で銀行のの寮に住んでいた。

同期入行の他の者は、寮よりも自由がきくマンションやアパートを借りたのだが、もしかすると寮で起こる怪事件を既に知っていたのかもしれない。

それで、寮よりもマンションやアパートを借りたのかもしれない。


入行して彼の仕事は順調すぎるくらい順調で、7月末の段階で彼の業績は同期入行の誰もかなう者がいないほどだった。

そして、今夜も重要な契約を取り付けて、明日は彼の上司を連れて正式な契約文書を取り交わすだけと段取りをつけて上司に報告して寮に帰った。


仕事がうまくいった夜飲むビールは何時にもまして旨い。

気が付くといつもの晩酌に飲む量を軽く超え、連夜の遅い帰寮に酔いも手伝って、知らないうちに寝込んでしまった。


時間にしてどのくらい寝たのか、消し忘れた部屋の明かりで目が覚めたが、眠気が勝って部屋の明かりだけ消してそのまま眠る事にしたそうだ。

一旦は寝ようとしたが、明かりを消してからは不思議と眠気が覚め、薄暗い部屋の中を車のライトが照らすその明かりを目で追っていたそうだ。


どのくらい時間がたっただろうか?

不意に目を開けて部屋をみると、部屋の入り口からいうと左端の角辺りが、そこに人でも立っているか?

くらいが薄青くボーッと光り始めたのだそうだ。

その光を見た瞬間に、キーンという大音量にとっさに耳を両手でふさごうとしたが、彼は意識が無くなったそうだ。

気が付くと金縛りに遭ったそうだ。

寝返りを打とうと必死でもがいても、ピタリとベットに凄い力で押しつけられた感じで、体は何の反応もしなかった。

酔いもすっかり醒めて、全身に鳥肌が立つのと冷や汗が首筋から背中に流れ落ちるのを感じたそうだ。


本当の恐怖はこれからだ。

必死で金縛りになった体を起こそうともがいていると、首だけは何とか動くようになったそうだ。

首を起こして自身に体を見てみると、なんと胃の辺りに大きな木の杭が打ち込まれていたそうだ。

この杭を引き抜かない事には、金縛りは解けない、というのがなんとなくわかったそうだ。

起こした首がつらくなり元に戻すと、信じられない事に今度はベットが上昇し始めて

「このまま行くと天井にぶつかる」

と、思って目を閉じた。


次に目を開けたときは天井との隙間がわずか数センチといった状態で、目の前には天井を透けて青白い顔色をした女の顔が見えたそうだ。

暗い瞳が私を見ていて、思わず目を合わせると、その瞳に吸い込まれそうでこれはヤバいと感じ、目を背けたそうだ。


右に顔を向けるとその女の顔が右に、左に顔お向けると女の顔も左にと、動いてくるのだそうだ。

その間中「私を見て」と言う言葉が、頭の中に浮かんだそうだ。

大声で何かを叫び手をバタつかせていると、金縛りが解けたそうだ。

そして、天井に透けて見えた女の顔は消えていたそうだ。

部屋の隅の薄青く光る光源も消えて、何事もなかったように冷蔵庫のモーターの「ブーン」という低く唸る音が聞こえるだけで、普段は邪魔なこのモーター音が今夜だけは頼もしく聞こえたそうだ。

結局その晩彼は恐怖で一睡も出来なかったそうだ。


翌日先輩に昨晩の恐怖体験を話すと、よくある話で、寮の建っている所はかつては墓地だったそうだ。

恐怖体験をしたあと普通の人なら、部屋を変わるとか寮を出るのだろうが、彼の場合はちょっと違った。

先輩も上司も詳しい事は知らなかったので、単なる笑い話で終わった。

これ以上友人も聞かない事にしたそうだ。


この恐怖体験には後日談があります。




恐怖体験がよっぽど怖かったのか、あるいはその体験で未知なる彼の能力が目覚めたというか、その霊がやってくるのが、事前に分かるようになったというのだから、さすがに大物だ。

眠っていても分かるそうだ。


だから、「来る!」と感じたときは、直ぐに部屋の照明をつけるのだそうだ。

すると、霊は途中から「うらめし~」みたいな感じで引き返すのだと、笑いながら話してくれた。

これを何十回か繰り返していると、さすがに霊は諦めたのかその後は出なくなったそうだ。


私だと、恐怖体験をした翌日に引っ越し先を探すのだが。


翌年彼は本店勤務から支店勤務に転勤する事になり、それを期に銀行を辞めた。


彼の名誉のためにこれだけは言っておこう。

入行1年目の彼の業績は、今では某銀行伝説となっている、未だに彼の記録は破られていないそうだ。

その昔某HPの影響を受けて書いたものです。

なので、今じゃ冷蔵庫のモーター音はしないかもしれませんね。

評価よろしくお願いします。

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