4話
「街長さんこんにちは」
「あー。君が今噂になっている写真家?と言うんだっけか、その人かね?」
「はい。お話を聞いてこちらに」
「それじゃ少し座って話そうか。そこの椅子に座ってもらっていいかね?」
「はい」
「どこまで聞いているかわからないから最初から話をすると、あそこの店の飾ってある絵を見て素晴らしいと思ったら、ど
うやら書いて売ってくれると言う話じゃないか。それを他の店の者と話をしていたら線だけの地図ではなく、本格的に絵
とかを載せたらどうだろう?と言うことになったわけだ」
「なんとなくは聞いています」
「それでなんだが、店の宣伝費や今後の経済効果などを含めてお金を出す予定なのだが、やってくれないか?」
「今現状の予想でどれくらい集まる予定なのですか?」
「一大事業になるし、やはりできるものによると思うが、あの店同様くらいの写真であれば一枚につき金貨1枚。出来高
でプラスというのではどうだろうか?」
「金貨1枚…私の提示している倍額も出してもらってもいいのですか?」
「それだけ君の写真というものと後にある経済効果を鑑みると妥当だとみな判断した」
「そうですね…」
「何か不安なことでも?」
「写真を撮ることは構わないのですが、地図を書くのは不慣れなものでして、地図を書く人は他に頼みたいのですが」
「あれほどのものができて地図が書けないとは…それも人か。わかったその辺りはこちらで考えよう。ただ、出来高のプ
ラスはそちらにも行くことになるが、それでもいいか?」
「そうですね…高く飛べたりできたらいいんですけど」
「そうだな…まずは写真のできによって色々考えた方が良さそうだな」
「そうしてくれると嬉しいです」
「それでは早速今回写真を取ってもらいたいと言ってくれた人たちのリストだ」
「…18店ですね」
「出来次第ではもっと増えるかもしれない。その時はちゃんと追加報酬は払うから安心してくれ」
「わかりました。それでは今出されている地図をいただいても?」
「ああ、そうだな。少し待っていてくれ」
―
「まずは近場だとここのバー。マスターだな」
「わかりました。撮った写真はこちらに一度見せた方がいいのでしょうか?」
「基本的には店長と決めてもらって構わない。どうしてもの時だけ来てくれ」