2話
「珍しいね、旅人さん?」
「そんな感じです。色んな場所の景色を見て、写真を撮るんです」
「写真?」
「こんな感じです」
「これはすごいねぇ…綺麗な絵がかけるもんだ」
「絵ではないんですけど…まあ綺麗ですよね」
「絵じゃないのかい?ここは、街の外…すごいねぇ」
「どうですか?一枚」
「いいのかい?それじゃこれ」
「お金いいんですか?」
「ここまで綺麗なものだと飾れそうだからねぇ。少ないけど許しておくれ」
「いえ、ありがたく頂戴します」
「お嬢さん、頑張ってね」
「ありがとうございます」
―
「嬢ちゃん、綺麗な絵だねぇ」
「ありがとうございます。写真って言うんですけど」
「写真?まぁ、いいや。ウチの外見を描いてもらえないかい?」
「いいですよ。そう言ったお仕事もお受けします」
「出来高払いでいいかな?」
「もちろん。一緒に画角を決めてもらっていいですか?」
「画角?」
「どこからの風景がいいかってことですね」
「ああ、そう言うことか。それじゃ今からいいか?」
「今少し片付けするので少しお待ちしてもらってもいいですか?」
「おうよ」
―
「この角度でいいですか?」
「そうだな。何箇所か書いてもらって、その中から選んでもいいのか?」
「いいですけど、その分弾んでもらってもいいですか?」
「よければな」
「それじゃ何枚か…」
―
「おお、仕事が早いな」
「これで白黒か色付きか選んでください」
「おお…色付きの方がいいが…どれくらいかかるんだ?」