エクストラ 「通話」
重苦しい雰囲気で私はユカリちゃんの顔を見ることが出来ずご飯を作ってすぐ二階に逃げるように歩いてユカリちゃんの部屋に行く、そしてベッドの横で蹲る。
最悪だ……私はユカリちゃんに顔向け出来ずに逃げてしまった。私はどうにか謝ろうとユカリちゃんをよく知る人物に声を掛けた。
「もしもし?」
デバイスから聴こえるのはフランクな感じで話すユーゴちゃんだ、この子はユカリちゃんと仲が良く一緒にいるのを良く見かける。
私は無駄な事は省きたい性格ですぐに今回について簡単に話すとユーゴちゃんから返ってきたのは意外の言葉だった。
「あーあいつ凹むと自分で解決するまで殻に閉じ籠もるからそっとしてやればいいんじゃね?」
何だか素っ気無い言葉に私は返す言葉に戸惑う、もっとこう触れてあげたいけど本人がそう思っているなら無作為に手を出すと嫌われる可能性がある、そんなリスクを背負ってまでやる行為ではないのか。
「それにアイツも反省してると思うしすぐ元に戻ると思うぜ?」
そう言って短い通話は終わった、私がしてあげられることは無い、大人しく下に降りよう。足掻いても変えられないし私はそう思い戻るとユカリちゃんが扉で待っていた。
「「あっ」」
バッタリ出会い同時にたじろぐ、こういう時は私が前に出ないと。
「えっと・・・その・・・・・・どうしたの?」
思ってることと言動が乖離している、再び気まずい雰囲気が流れるとついにユカリちゃんから言葉を交わさず私の裾を掴んだ。
「ご飯・・・一緒に食べよ?」
こんな雰囲気で申し訳無いが可愛過ぎる、小動物のような眼差しで上を見上げると私のモヤモヤを一発で消し去り早く仲直りをしようとする勇気が一気に上がり、私は肩の力を抜いて踵を返すユカリちゃんの身体に抱き付いた。こんな可愛い娘に辛い思いはさせてはいけないと。
「ありがとうユカリちゃん♪」
私は耳元で囁くと次にごめんねと小さく囁く、振り向くと頬が赤く今すぐにでも齧り付きたいぐらい愛おしくちょっぴり嬉しそうだった。
「私こそごめんなさい」
二人交互に謝ると二人で手を繋いで一緒に下に降りた、やっぱり私達はこうでないと。
気まずい雰囲気なんてもうお空にバイバイして私はまた彼女との楽しい会話に溢れた。それはもうノアちゃんが引くぐらいに溢れた愛を蒔き散らし花が咲くぐらいね♪
「あ、あの!!私の前でイチャイチャするの禁止です」
すると怒ったノアちゃんに私達は愛で囲った、二人でノアちゃんを可愛がるとそれはもう赤裸々にどこにも逃げ場が無くて私達の気も向くままに弄るとノアちゃんはもう嫌と言いながらもユカリちゃんに抱き寄られてしまった。
こうして我が家はまた愛で溢れる家族に戻った、私達に暗い雰囲気は似合わない、私達は他の家族に引きを取らない絆を持った家族なんだから。