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幻影道 第六巻   作者: Saki
43/45

「命の灯」 その2

 一階をくまなく探索していると私は子どもを見つけ――――


「・・・・」


 恐らくこの腕ではアヤちゃんかな、細くて長い綺麗な千切れた腕を拾い周辺を探しているとアヤちゃん本人をみつけた。


「アヤ―――――― ちゃん」


 だが彼女の身体は上と下が分断され内蔵が飛び出して絶命していた。知らない内に即死したせいで顔も驚いていた。


 身体は少しずつ冷たくなっている、私にはもうどうすることが出来ず私は持っていく力も無くアヤちゃんの瞳をそっと閉じた。他の子どもを探すことにしたのだが・・・


「アスカちゃん」


 薬品倉庫と壊れて煤けたプレートで彼女の遺体を発見した。


 遺体の損傷が激しく私は直視することが出来なかった。


 私はその場を後にすると足元に何かが引っ掛かった。


「カイト―――― ちゃん?」


 顔面が瓦礫で潰れて分からいけど紫色の髪が垣間見えると私は判断した。


 サナエちゃんは見つからなかった。


 恐らく彼女中心に爆発したからか肉片すら残っていなかった。その代わり壊れた蛇腹剣を発見した。


 私はそれを杖代わりに二階に上がる、せめて私のお嫁さんだけはと人生で初めて祈った。薄れゆく意識、よぼよぼになった足、流れ続ける血液に私は耐えながらも一生懸命歩いた。

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