表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻影道 第六巻   作者: Saki
41/45

「炎星研究所殲滅作戦・Bパート」 その5

 前腕部を破壊されても尚ラビッチは蹴り技を披露するがカイトは全く動じず全てを打ち返す。


 だがその時間は短くラビッチが横にズレるとカイトもそれに合わせたのだがへし折れた腕で掴もうとしたが剣を支えることが出来ずその場で剣を落としてしまった。


「貰ったぁぁぁぁ〜!!」


 その隙をラビッチが逃さない、一気に距離を詰めてボックス・フランセーズを打ち込んだ。この技は中距離での攻撃に長けており更に長びた脚から放たれるのはまさに弾丸、カイトは避けようにもへし折れた腕で躱すのは無理だと判断したその時。


「やらせません!」


 背後からアスカが飛び出し、奇襲を仕掛けるが回し蹴りで撃ち落とされてしまい、そのままボックス・フランセーズの餌食となってしまった。


 大事な生身の腕は折られ、喉元を突き刺すように爪先で蹴り上げ、最後は氷を纏った回し蹴りで“薬品保管庫”とバイオハザード模様が記されたらしき場所に突っ込んでしまった。


「さてと、次はアンタ?」


 アスカを薙ぎ倒すと今度は私に標準が向いた。私は会った時から実感していた、私は“勝てない”と元々攻撃専門じゃないから剣術は三流だし魔法も毒魔法と奇襲に長けた魔法しか習得していない。

 

 予想以上の強さに私はなんと脚が震えているではないか。


「や、やってやるわよ!!この〜!!」


 蛇腹剣は近距離は不得手、ならばと距離を取って刃を飛ばすが脱兎の如く容易に躱される。


 そこから先は酷かった、疾風迅雷のような神速に私は呆気なくボコボコにされてしまった。魔法放つにも時間が掛かり、私は完敗だった。


「きゃはははははははは!!幻影守衛騎士団ファントム・ガーディアンズもこの程度なの〜?」


 私は意識絶え絶えの中奴の高笑いだけが聴こえる。こんな化物に歯が立たないなんて・・・許されないわよね。

 

「おっ?」


 意識が朦朧とする中、私は最後の手段に出る。産まれたての子鹿用に足を震わせラビッチの元へ歩く。


「ふ〜ん根性はあるけどそんな身体で勝てる訳ないでしょ!?」


 奴は意気揚々と私にトドメを刺そうと加速する、当然今の状態で戦うなんざ微生物が鯨に戦いに挑むようなもの。

 

 それでも私は諦めない。


 だから私は服の中にある手榴弾のビンを抜き手中に収めた。


「さようなら!!サナエ・アポカリプスゥ!!!!」


 彼女の非常なる蹴り技に顔面が砕けたような音がする。だけど私の意識はまだ飛んでいない!!


「私と一緒に来なさいよ、化物さん」


 にやりと嗤う私にラビッチは何かを察したのだがもう片方の腕でラビッチの脚に巻き付けた蛇腹剣は気付いて無かったみたい。


「あ、アンタぁぁぁ!!?」


 ごめんなさい、後はお願いね・・・ユイ。


 私を目を瞑ると次の瞬間、予期せぬ大爆発を引き起こしてしまった。


 まるで床に火薬があったかのように小さい爆発は研究所全体を火の海にさせるほどの大爆発だった。


 私の意識は爆発前から無くなっていたわ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ