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幻影道 第六巻   作者: Saki
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「戦争前の日常」その3

☆★☆★ ユイ


 ユカリちゃん達は今頃お昼かな、今日もまた私達は表活動の喫茶店を開く、町外れにある森を抜けた先に構える私達の第二の家【喫茶店スイカズラ】。

 最初こそ売上が悪く赤字続きではあったが子どもちゃん達の妙案や奇抜な発想により少しずつだが売上が右肩上がりになってきた、ただそれに伴い色んな食材が増えてきて気付けばプラマイゼロになることもある。


 新鮮で低価格で子どもに優しい値段にしてるから (大人は別)何方かというと赤字な気がする。

折角頑張った子どもちゃん達に払う給料+頑張った子には特別に金をあげることもあるから私の手元はいつも寒い。


 最近ユカリちゃんに怒られてばかりだしそろそろ個人的な物を買った方が良いのかな・・・私のお家ユカリちゃんに【寂しい】、【ミニマリスト】、【家っぽくない】と苦情が入っている。別に家なんて最低限あれば娯楽なんていらないと思う。私自身家事が趣味みたいなもんだし要望があれば何でもするから家に帰っても仕事して家事をやって勉強してお風呂入って寝てる。


 子どもはその合間に娯楽を楽しむもんだから元気だなとしみじみ思う。私は疲れて何もする気にならない、たまにくる体調不良と夢で私が無惨に殺される夢を見て更に疲れるから最悪倒れたり吐いたり、幻覚や幻聴も聴こえる事もしばしば。


 そんな生活して食事は一週間に一回ぐらいしかしてない気がする。一応知人であるアリアちゃんから警告されても無視して酒を呑んでるから身体がボロボロになっているらしい、いつ死んでもおかしくないと真面目に言われた時は少し焦ったな。


 今日も最悪な夢見て仕事に来ると家族達がやけに心配してくる。


 金髪碧眼のサイドテール、八重歯と泣き黒子がチャームポイントの我が家の太陽プレアちゃん、焦げ茶色の長髪に色気ムンムンの歳下の美少女アヤちゃん、私より暗めのピンク色の髪をしたショートカット、義手をした妹アスカちゃんが今回のメンバーかな?家の愛して止まない弟はお休みで料理はアヤちゃんと私で店を回すことになっている。


「ユイちゃん、大丈夫?」


 そんな彼女達は私の顔を見るなり不安そうになっている。


「問題ないよ、お姉さんは頑張るよ♪」


 身体がふらつくけど限界じゃないから大丈夫、私は十年以上地獄の環境を過ごしてきたんだ、こんな程度の不調に負ける私じゃない。


 だが皆不安でアヤちゃんに休憩室に引っ張られベッドに座らされた。


「ユイちゃん、今日は少し休みましょう」


 休めば体調が少し良くなる、アヤちゃんは天然で温和な性格、だが生まれは地星の下層で奴隷として生きてきた女性。色んな病気や疫病、死を直面した彼女は私よりも病についての直感が鋭い。


「必要なのは・・・睡眠、栄養、食事、マッサージにリラクゼーションかしら・・・」


 私の喉から足の爪先まで触れた感想はあまり宜しくないとのこと、アヤちゃんが簡単な指示の元持ってきた物は軽食に薬剤、それに変な枕?


「取り敢えず食事と睡眠は必須ね、マッサージは私がやるからその間に寝てもらうわね」


 私が挟む言葉の合間もなく次々言われるタスクを完了すると疲れが一気に出て眠たくなる、本来の私はとっくに限界だったのかな。


「うふふ♪寝てる間にに気持ち良いマッサージするから起きたらどうなるかね♪」


 そしてアヤちゃんから嫌な笑顔を浮かばせる、何だか嫌な予感がする、だが私は睡魔に耐えきれず少しの間だけ眠ることにした、服を脱がされてるような気がするけど起きたらヤバいことになってないと良いけど。

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