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幻影道 第六巻   作者: Saki
34/45

「炎星研究所殲滅作戦・Aパート」 その5

 ゆいゆいが去ってから十分、私達もそろそろ出陣だ。武器の確認を終えて家族と共に出発することにした。


「行ってらっしゃい、ユカリちゃん」


「危ない時は直ぐ帰って来てね!」


 緊張する私の背にアスカちゃんとカイト君から応援された。


「ありがとう」


 だが私は振り返らない、振り返ったら気持ちが揺らぐ。私は一言だけ告げるとノアちゃん、プレアちゃん、ユーゴ君を引き連れて目的地である二階へと震える足で家族を後にした。


☆★☆★ 研究施設 一階


「ユカリさんお待ちを」


 入って直後ノアちゃんに止められた。他の家族も同様に足を止めると受け付けロビーのその奥に金属音がカンカンと打ち鳴らしている。


「だ、誰か居るのかな?」


 私は小さく声を出すとノアちゃんは周囲を探っている。


「恐らくロボットでしょう、素体の人間とロボットを合体させたのが奥に潜んでいるのかと」


 待ち伏せ、ということか。なら対処しようかと聞くが顔を横に振られた。


「私達の目標は“二階”です、ここはサナエさん達に任せましょう」


 ノアちゃんはそう言って二階への場所を聞くとユーゴ君はすぐ近くにある横の廊下を歩き奥まで行くと階段があるらしい。私達はなるべく足音を消して言われた通りに奥まで行くも何故か階段らしきものが見つからない。


「ユー君、どういうこと?」


 プレアちゃんは疑いの眼差しを向けるもユーゴ君は少し焦りが見えた。元々情報屋が継接ぎで作成されたマップだから全て真実があることは無い、もしかしたらデマであることもある。ユーゴ君はそれに気付き舌打ちをするとマップを見返すことにした。


「あーくそ、これ二階のマップじゃねぇかよ、ならこっちか?」


 ユーゴ君は別の地図を取り出すと、先程の言葉を訂正して入って直ぐ左の横に向かい二つの階段があるから二つ目の階段で上がるとのこと。


「えぇ〜戻るの〜?」  


「文句言わないで下さい、二つ目ですね?了解しました」


 プレアちゃんの文句にユーゴ君は謝ろうとしたがノアちゃんが先に言葉を放つ、そしてユーゴ君には優しく微笑んだ。


「ノアって優しいんだな」


 ふとユーゴ君の言葉に私はそうかな?と言葉を返す。


「ああいう塩対応系清楚美少女って庇ってくれねぇと思ったんだがゲームと違うんだな」


「何当たり前のこと言ってるの?ゲームなんかよりノアちゃんは最高に可愛くて優しい女の子だよ?腹黒いこと除けばいいお嫁さんになれると思うよ?」


 私はそう言うとノアちゃんからお叱りの言葉を受けた。


「お静かに、今は戦闘中なので雑談は帰ってからでお願い致します、ちょっと時間で状況が変化しますのでくれぐれも注意してください」


 流石プロ、普段のノアちゃんとは比べ物にならないくらい厳しい。でもちょっと耳が赤いから嬉しいんだろうな。


「了解、慎重に進もうぜ」


 ユーゴ君は少し考えた後に一緒に向かう、ちょっとだけ違和感を覚えたけど気の所為だよね。


 私達は指示通りに二階に上がる階段を探すことになった。


 

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