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幻影道 第六巻   作者: Saki
18/45

「何てことない日常」 その5

☆★☆★ サナエ


 急に呼び出されて何用だと思ったら出会い頭に抱き着かれて一瞬焦ったわ、なんかいつも以上に明るいユイを見てる気がする。コイツはボン・キュッ・ボンな癖にまだ成長するしガキに対して甘過ぎる性格、それで天才肌で運動力化物だから欠点がまず無い、唯一有るのは大人に対して嫌悪感を抱いてることぐらい。


 そんな奴は今マッサージチェアに苦悶して私に助けを求めている、無視してもいいけどドーナツが相手なら助けるしかない。私は押入れで見つけた取扱説明書を持ってきて手抜きで音読する。


「えーっと??まずはこの新世代マッサージ (ひゃん!)は新たにツボを刺激して疲れを癒やす (んん!!)機能があり、特に疲れが溜まる女性  (そこはダメぇぇ)に・・・ (んひ!?)あぁもう五月蝿いわよ!!」


 あまりにも変な喘ぎ声が耳障りなのでユイの方を向くとしっかり揉まれていた。何だか気持ち良さそうじゃない?


「やっぱり面倒臭いから後でいい?」

 

 阿呆らしくてドーナツに手を伸ばそうとしたが呼び止められた。


「お、お願い・・・たしゅけて・・・こんなの子どもにみせられにゃい」


 随分気持ち良さそうじゃない?トロトロのいやらしいオーラ放ってるけど。そういやユイって胸が一番弱いのよね。


「我慢出来ないの?」


「これでも我慢・・んん……してる方だよ」


 身体が悦んでるのに本人は嫌がってるなんて不思議なことね、面白いからこのまま放置しようかしら?


「後一時間しか無いしたまには欲を解放させてもバチは当たらないんじゃない?」


 そういう問題じゃないと恍惚な色気を放つユイ、こうして見るとユイは大人なのよね。普段は胡散臭くて大人には容赦無い最低女だけどやっぱり妬ましいくらいに美人でグラマラスな体型を持つ女、揉まれてるのに溢れる程大きな乳房に不安になるくらい細いくびれに太く長い下半身にそれは誰でも二度見するわ。


「あ、あの・・・お姉さん・・・・見てないで・・・・・・・・たす・・・・けて」


 まじまじと見つめていると限界なのか声を引き絞っている。そろそろ助けないとヤバそうだけど如何せんキャンセルの仕方よく分からないのよね。


「本当に・・・お願い・・・もうむりぃ・・・」


 そんなこと言われても・・・仕方無い最後の手段だと部屋を後にする。


「ま、待ってぇ!!本当に本当に助けて〜!!!」


「大丈夫よ、アンタがどんな状態になってもいいように物買ってくるから気持ち良くなりなさいな」


 私はやり方が分からない為ユイを見捨てることにした、その場を後にすると断末魔のような聴いてて恥ずかしくなる甘々でトロトロのボイスが最後に聴こえたので足早に駆け出した。

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