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幻影道 第六巻   作者: Saki
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「何てことない日常」 その1

 二日目、ノアちゃんがお姉さんを恐れることが無くなったのか可愛がっても逃げなくなった!!いつもはやめてくださいと冷ややかな眼差しを向けられたのにこれもお姉さんの実力だね!!


「ふっふふ〜ん♪」


 つい口笛混じってウキウキルンルンな気持ちで朝食を作っていると横からユカリちゃんが現れた。


「上機嫌だね、何かあったの?」


 その質問に私はにんまりとした砕けた表情にユカリちゃんは何故かむっとしている。


「ノアちゃんがお姉さんを警戒しなくなったんだ〜♪これから沢山愛しても良いよね?」


 その問いにユカリちゃんは少し不機嫌にも言葉を返した、ちょっぴり嫉妬してるな?


「大丈夫〜ユカリちゃんはもっともっと愛でるからお姉さんについてこられるかな〜?」


 その答えについてユカリちゃんははっきりと答えた。


「私の方が大好きだもん、負けない」


 お姉さんの想いのベクトルが違うのかやけにメラメラ燃え上がってる気がする、今夜は熱烈な夜になりそう♪


「その前に今日も一日頑張らないとね♪」


 メラメラ燃え上がるユカリちゃんに水をかけて鎮火するように現実を突き付ける、うっと声を漏らすユカリちゃんに鼻を優しく突っついた。


「ガンバれガンバれ♪」


 甘い声でユカリちゃんのやる気を上げるとその手を頬にくっつけてスリスリしだした。


「今日も無理しないでゆっくり休んでね?」


 甘くて物腰柔らかな声に胸が貫かれた、やっぱり今日は一日ユカリちゃんを愛でようかな?


「っ―――――― うん、分かった!学校とお仕事頑張ってね♪」


 だが大人として私は理性を保ち大好きな嫁を送ることにした、可愛い子には旅をさせよ。


「それじゃあ、ご飯にしよ〜♪」


 それなのにユカリちゃんは背後から抱き着かれ湧き上がる愛に一瞬だが理性が飛びそうになった。


「ユカリちゃんのいじわる」


 こんなに愛してあげたいのに愛せないなんてやるせない気持ちだ、心臓が縛られ手足に枷が纏わりつき身動一つ取れないなんて………この世界は残酷だ。


 仕方なく私は現実を受け止め、大好きな子どもを少しの間だけ愛でることにした。私の堅い心すら揺らいでしまうなんて恐ろしい。

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