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幻影道 第六巻   作者: Saki
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「何気ない日常」その3

「さてと、そろそろお昼寝でもしよーかな?」


 本棚にある()()()()()()を一通り見終えると私はカーテンを掛けた。


 ノアちゃんはまるで嘘を吐いていたかのようにびっくりしているのを発見する。私ってそんなに怪しいかな?


「す、すみません・・・まさか本当に何もしないで帰るなんて思いもしませんでした」


 皆私の事どんな目で見ているのかしら?


「全く失敬ね、お姉さんは子ども“と”遊ぶのは好きだけど子ども“で”遊ぶのは嫌いなの〜そんな疑いの眼差しで見られるとお姉さんのハート傷つくよ?」


 正直に言ったらまた誤ってくれた、素直で宜しい。


「私、ずっとユイさんがどういう人なのかイマイチ掴めていませんでしたがユイさん子供には気持ち悪いぐらい優しいですよね?」


 あれ、なんか一言多くない?やっぱり言っちゃおうかな?


「あ、あの……怒りましたか?」


 私の不機嫌な態度にノアちゃんはおどおどと不安そうに見つめる。


「やっぱり言おうかな?」


 私がその言葉を発するとノアちゃんは猛烈に謝罪する、面白い女の子だ。


「ふふ♪冗談よ〜お姉さんを怒らせると怖いから気をつけてね〜♪」


 最後に私はそう言うとまるで赤べこのように頭をコクコクする、また新しいおもちゃが増えた気持ちで嬉々として使われてもらおうかな♪


「あ、待ってください!!」


 そろそろ昼寝でもしようかと扉に手を掛けるとノアちゃんが駆け寄ろうとしたその時。


「きゃあ!?」


 普段片付けされてないせいで床に転がる物に躓き、なんと背後から突き飛ばす形で扉に激突する事態となってしまった。


「す、すみませ――――― つ!?」


 彼女はきっと流石に怒るだろうと覚悟してノアちゃんに迫っていると思っていたんだろう。けどそれは大間違い、私はノアちゃんの顔を手で覆い傷を確認する。


「鼻は少しぶつけただけだから特殊配合の軟膏塗って、足の関節は特に問題なし。少し捻ってるけど痛みは軽いね」


 自身がどうなってるかわからないけど痛み的に鼻は強打して鼻血が出てるかな、頑丈な扉なお陰で突き破ることなく壁に打ち付けられただけだから最悪首に損傷あるかないか、胸にも痛みありだから心臓が驚いている。


 呼吸も少し荒い、治療は必要だけど今は子ども優先かな。


「あ、あの・・・ユイさん?」


 自己解析を終えて子どもの手当を終えるとノアちゃんは摩訶不思議な体験をしている。


「ん〜どうしたの?」

 

 足に違和感がないか探っていると弱弱しい声が聞こえて反応する。


「ユイさんの方が重症ですよ?」


「そ〜かもね、でもお姉さんは大丈夫だから子どもちゃん優先ね」


 少し捻った部位を動かすと表情に変化あり、冷やして少し寝かせよう、私はテキパキと処置を施すと最後に軟膏を塗ると私自身は治療魔法で負った所を全部治した。


「べ、便利ですね」


「痛みは変わらないけどね♪」


 治療を終えると互いに微笑む、私はノアちゃんをお姫様抱っこでユカリちゃんのお部屋に連れて行き私と一緒に休ませることにした。


「少し休めば痛みは軽減されるからお昼まで寝ようか♪」


 ノアちゃんに選択肢を握らせず私は次々に寝かせる選択肢以外を排除して一緒に寝るを選ばせた。


「ユイさん、ありがとうございます」


 私も少し頭がふらつくから休もうと目を閉じた時、せせらぎのような優しい声が聴こえる。


「大丈夫、お姉さんが居る限り子どもを守るから安心して眠りなさい」


 胸の中に寝かせようと腕で背中を押すと今度は優しく私に触れてくれた、可愛い私の家族よ、幸せな表情で眠りなさい、そしてまた元気に笑ってね。

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