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宇宙について

 別冊ニュートンの最新宇宙大図鑑220という最近出た図鑑をこのまえ買ったんですね。それで、一気読みせず、空いた時間にチマチマその買った図鑑を読むのが近頃楽しいんですが、本当に生きていく上では全く必要のない知識ばっかり並んでいるんですよ。

 人間は莫大な費用と時間をかけてずっと宇宙のことを調べ続けている。なぜなんでしょうか。

 辞めたって、人類の子孫繁栄には何にも困らないじゃないですか。地球が滅ぶ前に宇宙へ人類が飛び出すためだとかいう人がいますけど、いまの世の中でそれを目的として宇宙を研究している人は全くと言っていいほどいないと思います。もしいても、そのモチベーションは建前だと思います。いまは地球の危機なんて全く来ていないですし、もし将来火星に住めると言われても、一年かけて(せま)ーい船内で過ごしたあとにあんな砂と岩だらけの世界で生きていきたい人なんて限られていると思います。僕だったら地球に残って死にます。身体を失えば、物理的な(かせ)がなくなって、宇宙のどこへでも一瞬で行けることを知っていますし。ということで、軍事的とか政治的な部分も大いにあると思いますが、一番の理由として宇宙の調査というのはただ面白いからやり続けているんだと思います。その面では娯楽と何ら変わらない。人間の身体は小宇宙とか言われたりしますけど、天文学は医学みたいに実用的な部分はめっちゃ少ない。そう思いながらも、僕はワクワクしながら、いま宇宙についての図鑑を読んでいます。

 娯楽という言い方をすると、陳腐(ちんぷ)に聞こえちゃうかもしれませんが、人間は興味のあることをやるために生きている生き物であり、ビジネス的な視点で言えば興味の集まるところにお金も集まるし、集められます。人が増えれば、熱量も増加していきます。つまり、多くの人間の興味が集まる対象というのは、人間社会の中でそれだけ強いものだとも言えます。そういう意味で、未だに多くの人間の興味を()き付けて止まない宇宙というものは、娯楽的な意味合いしか持っていないとしても、それだけ人間社会の中では大きな存在、切っても切れない関係にあるものだと思います。

 別冊ニュートンの最新宇宙大図鑑220は220個の宇宙に関するキーワードの説明が書いてあるのですが、32番目のキーワードである“子宇宙(こうちゅう)”については、宇宙って実はいっぱいあるんじゃねって考えなんですけど、僕がなんとなくちっちゃい頃から考えていたことで、同じようなことを考える偉い人たちがいるんだなとか思って年甲斐(としがい)もなく嬉しくなってしまいました。

 宇宙膨張説(うちゅうぼうちょうせつ)。1920年代にアメリカの天文学者エドウィン・ハッブルが毎日毎日望遠鏡を(のぞ)いてアンドロメダ星雲が自分たちの銀河(銀河とは多くの星や(ちり)、ガス、いまだ正体不明の暗黒物質などが重力によって集まっている超巨大な天体)の外にある。つまり、宇宙には我々がいる太陽系が含まれる天の川銀河の他に、いくつも銀河が存在することを発見したわけですけど、このハッブルは宇宙がいまも膨張していることにも気づいたんですね。それが宇宙膨張説です。そして、現在一番熱いと言っても良い宇宙の謎のひとつが暗黒(ダーク)エネルギーです。

 ビッグバン以来、宇宙は膨張しつづけていると推測されているわけですけども、いや、正確にいうと今今(いまいま)(ジャストナウ)で宇宙が膨張し続けているかは人間は誰も分からないんですけど(なぜなら、我々が見ている夜空の星の光たちの多くは何万年や何億年前に発せられたものだから。つまり自分が生まれるというか、人類が誕生する遥か昔に発せられた光たちを我々は夜空で見ている)、とりあえずそれは置いといて。ビッグバン以来、我々がいる宇宙は膨らみ続けていると言われているわけですけども、1998年になんとその膨らむスピードが加速されていることが分かったんです。これは相当おかしなことです。

 通常、宇宙でのスピードは摩擦(まさつ)が無いので一定のはずです。あるいは何か障害物的なものがあれば、広がるスピードは落ちていくはずです。しかし科学者たちは宇宙が膨らむスピードは時間が経つにつれて、速度が上がっていることを発見しました。これは何を意味しているのかというと、速度が上がるということは何かしらの力が働いているということです。押す力か引っ張られる力は分かりませんが、宇宙を広げようとするその謎の力のことをいまは暗黒(ダーク)エネルギーと科学者たちは呼んでいます。

 宇宙の(はし)っこは、いまは地球から470億光年先にあると考えられています。つまり、光の速さでも宇宙の(はし)まで行くためには470億年かかるということです。デカ過ぎ。宇宙はスケールがいちいちデカい。あの世とこの世を含めたこの世界すべてが神様という話をしましたけど、宇宙の端に行くまで、真空中(しんくうちゅう)を1秒で地球を7周半(約9兆4600億キロメートル)進める光の速さでも470億年ですよ・・・。太陽に一番近い恒星であるケンタウルス座アルファ星でも4.367光年、つまり光の速さで4年以上かかる。この時点で人間レベルじゃ神様の全体像を把握するのは不可能だということは誰でも分かると思います。それにたぶん死んだら分かると思いますが、実は今のどデカい宇宙が神様のほんのごく一部だったなんてオチも無いとは言えません。だから、人は神様を科学的に証明することは今後もできないと僕は考えています。もし、証明したい人がいれば少なくともまず時間の長さも空間の大きさも人間のサイズで考えてしまうところからやめないといけない気がします。宇宙にとっては1億年でも一瞬、現在我々がいるどデカい宇宙もちっさな点ぐらいでしかないかもしれません。あと、他にも色々と人間目線で考えてしまうことを捨ててから考察を始めないと、スタートラインにも立てない気がします。

 どちらにせよ、神様のことを信じていようが信じていまいが立派な人生を歩む人は歩むので、神様を認識する必要性はあまり重要じゃないかもしれません。でも、宇宙の研究は人間にとっては興味を惹き付けて止まない時点でどんどん進めばいいなと個人的には考えています。やっぱり宇宙は面白いです。

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