アイデンティティは敵なのか味方なのか 7/7
しかし、社内の人は君のライフワークに対して「本業を頑張らずになにしてんの?」とか、「趣味とか副業ばっかりに精を出している」とか必ず言います。もう、これは必ずです。
→自分のアイデンティティを守るためにこの空気と張り合うことにエネルギーを使いたくなるかもしれませんが、それはすべきではありません。脳みそから湧いてくるエネルギーも無限ではありません。そんな不毛なことにエネルギーを使うより、会社内でうまく立ち回れる力を身につけていくことや君の興味が出たところへエネルギーを使っていくほうが、将来のためになります。ていうか、みんなが副業だと思っていたものをこの会社に持ち込んで売上に貢献したら、一瞬で周りの見る目が変わるので、どちらにせよ自分のアイデンティティを守りたいなら、副業だと言うて来る人らには柳に風で「そうなんですよ〜」とか軽く受け流すスキルを身に着けて、君のやりたいライフワークに勤しむべきだと思います。
君のアイデンティティは“世の中に新しいサービスを提供したい”からもう少し突き詰めると、“人を楽しませたい”という欲求が見えます、“人を助けたい”とか“人を安心させたい”、“不便をなくしてあげたい”とかそういうサービスやシステムではなく、多くの人に楽しんでもらえるコンテンツとかサービスを生み出したいというところに君のアイデンティティがあるように見えます。そういう意味でちゃんと自分の掘り下げもしっかりやって、ちゃんとバチコーンと自分にフィットするものをこれからも探していくのが良いと思います。
君がこの会社に入ったのも何かの縁です。僕の知る限りこんなに本気で新事業立ち上げに力を入れている会社もそうありません。この点は君にとってプラス要素になると思っています。
長くなりましたが創作系とか表現系の仕事は自分の経験がすべて仕事の糧になる性質があります。例えば俳優さんや声優さんは、色々なことを経験してその都度生まれた感情を引き出しにしまっておくとかするそうです。大切な人との別れに悲しみつつも、その大きな悲しみを演技のために覚えておこうと考えてしまう職業病ともいうべきもんでしょうか。会社内で、そこそこしか活躍できない自分もしっかり経験しておくことで、君のライフワークの役に立つ部分がいっぱい出てくるかと思います。オーディエンスは完璧な人よりも強い部分と弱い部分を持ち合わせた人のほうに魅力を感じてしまうものだと思いますしね。
以上です。
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佐藤さんに上記のメールを送ってから、すぐにお返事をもらいました。それなりに心に届く言葉もあったようで、感謝の言葉が添えられていました。あれからもう半年以上は経ったと思います。佐藤さんはこのメールを送ったあとすぐに異動しちゃいましたので、いまはどのように毎日を過ごされているかあまり知りません。だから、上記のメールがどのように消化されて、いまは佐藤さんの中でどのようになっているかはよく分かりません。もしかしたら、すぐに頭から削除されちゃっているかもしれません、知らんけど。




