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般若心経について 4/5

 仏教系の有名なお寺には三門(さんもん)と呼ばれるものがあったりします。入り口が三つに分かれているように見える門といったらいいんでしょうか。いくつか国宝になっているものもあります。そういう三門と呼ばれるものがあるのですが、正式名称は三解脱門(さんげだつもん)と言いまして、涅槃(ねはん)[あの世]へいくには三つの解脱(げだつ)がいることを表しているそうです。ひとつめは(くう)、ふたつめは無相(むそう)、みっつめは無願(むがん)です。空はこだわらない、無相は見た目で差別しない、無願は欲望のままに求めないという事らしいです。この三解脱門を考えたひとも悟りを開いていると思います、完全に。

 あの世へ行くってことは脳を失うわけです。だから、死ねば悟りを開くのは簡単です。すぐにこの世が仮想世界であることに気づきますし(空)、魂には見た目なんかありませんので差別のしようがないです(無相)、それに脳を失えば生きるための欲がそもそも無くなります(無願)。この世で脳を含む身体を持ったまま、この世とあの世を含めた世界の仕組みに気づくのが悟りを開くことのベースです。ここでいう三解脱(さんげだつ)をすれば、そりゃあ悟りは開けると思いますけど、ブッダ先生だって生きている間に完全な解脱は無理だったと思います。神様が創ったスーパー勉強道具である脳という臓器をなめちゃダメですよ。

 ブッダが菩提樹(ぼだいじゅ)の根元で瞑想(めいそう)して悟りを開いた話をご存知でしょうか。ブッダが瞑想中、マーラという魔神が若い娘たちを使ってブッダを誘惑したり、怪物たちを召喚してブッダに攻撃させたりするんですけど、結局マーラが根負けして、ブッダは悟りを開いたと言われていますけど、ここでいうマーラの本当の正体は脳なんだと思います。脳は決して悪いものではありません。この世で生きていくためのありとあらゆる機能を我々魂に与えてくれていますし、何より人間として生きているものにとって、自分の魂を成長させるくれる一番のパートナーでもあります。僕の場合ですけど、マーラによって若い娘たちが派遣されてきた日にゃ、喜んでウハウハしたいです。ていうか、僕は脳内でよくエッチなことを想像しちゃいます。あほですね。でも、これは子孫繁栄のための脳の正常な機能です。この機能に対して無理に逆らう必要はないと思います。そうではなく、脳は脳が本当の自分って言うてくるわけですから、いやいや脳が本当の自分なんじゃなくて、魂が本当の自分で、その魂がいまの脳を操っていることに気づくことが悟りを開くことのひとつであって、それに気づけば、三解脱をがんばるとかマーラをがんばって倒す必要なんて無いと思います。この世という仮想世界で本当の自分である魂が脳を含む身体を操作している状態であると気づいたら、この世の事象やモノに対して変に執着(しゅうちゃく)し過ぎないようにしよう(空)、いまの見た目はみんな仮の姿であって差別なんて馬鹿げているな(無相)、欲望は脳がこの世で生きていくために出しているものだから魂である自分はそれに翻弄(ほんろう)されるところまでいく必要はないよなあ(無願)ってことをだんだん自然と思うようになってくると思います。これは私の考えですけど、先に悟りを開いたほうが、三解脱はあとから自然にできてくるので楽だと思います。

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