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般若心経について 3/5

 みなさん分からないものを難しく考え過ぎです。前に何の本だったか、若い弟子が師匠のお坊さんに「道とはなんでしょうか」と()いてきたのをその師匠は、「道は寺の外から見えるあの歩く場所が道じゃ」と深く考え過ぎる若い弟子を(いまし)めたってのを読んだことがありますけど、難しく考えている人たちにも私は同じことが言いたいですね。ブッダも三蔵法師も現代人と同じ人間です。スーパーマンじゃないです。ちょっと知識があったとか、ちょっと世界の仕組みを人より分かっていたとかその程度です。か弱いひとりの人間であることに変わりはありません。三蔵法師によって訳された般若心経に芸術的味わいを求めている方々とか分かるようで分からないところの(みょう)を楽しんでいらっしゃる方々からすると(そもそも般若心経は芸術やそういった妙を味わうための文章として書かれたものではないですけど)、ここで私が現代風に全部訳すと味わいも妙も何も無いただの駄文(だぶん)ができちゃうだけなので全部は訳さないですけど、色即是空空即是色のところを“この世は仮想世界”と訳すとその他の部分も結構明確に意味が分かってきます。ブッダ先生は弟子のシャーリプトラくんに「この世は仮想世界なんやから、例えばめっちゃしんどいとか、そんなん脳が勝手に作り出した幻のひとつや」とか言っているわけですね。知らんけど。この世が仮想世界であることに気付くことが悟りを開くってことにつながると言ってるいるように読めます。それに気付けば、この世のモノや現象にめっちゃ執着するなんて、そもそもアホらしいと言っているんじゃないでしょうか。

 モノにめっちゃ執着するというのは例えば車とかブランドものとかですね。現象に執着するというのは、例えば借金地獄とか過去の栄光にめっちゃ囚われてしまうこととかそんなんでしょうか。あと一番執着しやすものは人との関係だと思います。私はいつか娘たちと別れなきゃいけない日がくると思っていますけど、その日が来たらしばらく号泣する自信があります。人間なんで、ある程度は執着しちゃうと思います。人間だもの、相田みつを。でも、そもそもこの世は仮想世界なんだし、多少の執着は良いけどめっちゃ執着はアホらしいから止めといたらってブッダ先生は言っているわけです。でも、言うて人間を創った神様はモノや現象に執着するように人間の脳をプログラミングしているわけで、それを知っててそんなこと言うてるブッダ先生はなかなかの鬼ヤローな気が僕にはしないでもないです。

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