般若心経について 2/5
三蔵法師がインドから持って帰ってきたもののひとつ。それが般若心経でした。般若心経はもともとインドの言葉であるサンスクリット語で書かれていました。ブッダはインド人なんですよ? 知っていました? バックパッカーの友人が若い頃インドを旅して、現地のインド人にタブラーっていう太鼓を日本の家に送ってもらう約束でお金を払ったんですけど、20年経ってもまだ届いていないそう。インド人の中にはそういう方もいらっしゃるようです。気をつけましょう。
さて、仏教の始祖であるブッダの教えのひとつが書かれた般若心経。三蔵法師がサンスクリット語から漢文に訳しておりまして、日本で般若心経と言えば漢文だと思います。伊井野ミコちゃんを含めてみんな般若心経の写経を漢文でやっていますから、原文ではなく三蔵法師の訳文を写している訳です。しかし、おそらく三蔵法師も悟りを開いていたでしょうから、その訳文は名文なんだと思います。
般若心経はブッダの教えのひとつ。そして、世界の絶対的ルールが書かれています。私からすると、ワンピース的に言って、赤い石でできたロードポーネグリフ並みの代物です。三蔵法師が訳した般若心経の有名なフレーズが色即是空空即是色です。さすが孫悟空を従えた人間。たった8文字の漢字でブッダの教えの要点を表しちゃっています。亀仙人のじっちゃんもビックリですね。かめはめ波よりしゅごい。ちなみに中二病の僕みたいな人間にとってはやっぱりかめはめ波もすげぇ。舞空術とか今だに憧れています。
色即是空空即是色の意味は簡単に言うと“この世のすべてのモノや現象は全部実体がない”です。この意味を量子力学とか混ぜて、難しーくややこしーく説明している人たちがおられるんですけど、みんなたぶん悟りを開いていないから分かっていないように僕には見えてしまいます。中二病の僕が偉そうに言うてすみません・・・。ただ、悟りを開いちゃって頭も開いちゃってる私は、色即是空空即是色を現代においてはこう訳します、“この世は仮想世界”と。西暦600年頃はアナログアナログです。どこまでいってもアナログ世界。でも今はデジタルデジタルがあふれていて、ネットゲームをやっている人たちは“仮想世界”なんて言葉はすぐに理解できてしまう。この世界はあつまれどうぶつの森、いわゆる“あつ森”の凄い版であり、きっつい(キツい)版なんです。ブッダも三蔵法師も量子力学的な知識なんてあるわけありません。ファインマンの経路積分とか絶対知りません。般若心経は当時の人間たちに“この世は仮想世界であの世が本当の世界”っていうのをどうやって言葉という限定的な手段で伝えるか考えた結果の文章。それ以上でもそれ以下でもないと思います。