第3話 『入り口』
第3話 『入り口』
涼は、自身のキャラクターである軍曹の軍服に身を包んでいた。
初心者サーバーを見渡すと星一つの兵士たちが、なぜここに軍曹がいるのかと不思議そうにこちらを見ている。
涼は近くにいた兵士に声をかけた。
涼『クラン戦サーバーに行きたいんだけどどうすれば行けるか知ってる?』
兵士『それならあそこの端末から移動出来ますよ』
兵士は大きなワープ端末を指差した。
涼『ありがとう』
兵士『でも、気をつけてくださいね』
涼『どうしてだ?』
兵士『今、クラン戦サーバーはチーターが多いんです』
兵士『オートエイムにウォールハック、加速チートは当たり前です』
兵士『まともに戦ってもチーターには勝てません』
涼『分かった。ありがとう』
涼は内心ほっとしていた。
なぜなら、涼たちのクランはチーターを毛嫌いし、運営にもちゃんと課金という形で貢献していた。
しかし涼が手に入れてしまった革命ライフルはチート武器なのではないかと内心心配していたのだ。
チーター相手なら革命ライフルも躊躇なく使える。
涼は端末に向かった。
端末のタッチパネルを触ると、IDとパスワードを求められた。
涼は3年近く使っているIDを入力する。
機械『認証しました。クラン戦サーバーへ転送します』
涼はまたもや目眩とともにクラン戦サーバーへと転送されたのである。
第3話『入り口』完
第4話へ続く