あだ名
これからはチームを組んで1チーム事に地図を確認しながら端から端まで見て回る予定だ。探索しつつ部屋のチェックと何かアイテムがあるか、何か目印や新しい情報はないかなど項目を出して少しずつ確認していく。もちろん化け物など出くわしたら逃げるか倒せそうなら無理せず応戦することにした。
まずは私、アガレス、ボティスの3人で探索しに行くことになった。
「そこの変な顔してた女、邪魔だと思たら捨ててくよ」
ボティスはこちらを見ながらハッキリ言ってきた。私はボティスにムッとした顔をしながら
「だから!変な顔じゃないです!ていうかそれで今後呼ぶつもりですか?それならこちらも何か変なあだ名つけますからね!あとさっき言ってた通り邪魔だと思ったら切り捨ててもらって構いません!」
と返せば、はぁ?という顔をして好きにするといいよとため息をついた。アガレスが間に入ってくれたのでとりあえず落ち着いて廊下に出た。
「おい、変な顔の女。お前たちこっちから来たか?」
ボティスは廊下の先の方を指さしながら聞いてきたのでそちらの方向を見て地図と一緒に確認する。起きた教室はあちら側だったはずだ。
「そうです、奥の方ですよ蛇さん」
ボティスはこちらを振り返ると呆れたように
「お前の考える変なあだ名は蛇なのか?頭軽すぎるね、変な顔よりバカか変人にすべきか?」
とゴミを見るような目でこちらを見てきた。
「だって見た目は蛇系のキレイめなのに毒吐くじゃないですか!毒蛇のが良かったですか?や〜い!毒蛇!」
バチバチしていたら目の前に遮るようにアガレスの手が出てきた。一旦落ち着けと間に入ってくれたので私とボティスは仕方なく言い合いを辞めた。
「はぁ…で、あっち側は確認したか?」
「細かくはまだです。何が起きてるか分からなくて横の部屋をちらっと確認しましたが開く気配がなかったので仕方なく進んでその奥にあった階段を降りたら化け物とアガレスさん達に会いました。起きた部屋の中はほとんど開かない引き出しでした。机や椅子も後ろの方に寄せられてて真ん中に寝てたようです」
詳細を伝えればアガレスはこんな状況でよくそこまで細かく確認したなと褒めてくれたのでアガレスさんのゲーム実況見てるおかげで確認できました!と報告すればそうか!と笑って頭を撫でられた。ボティスはこちらをチラ見するとまぁそこは及第点ねと言ってくれた。とにかくそちら側から見て回ることになった。