開戦
本作品は『東方project』の二次創作です。原作に作者の発想、解釈を加えたものになります。その点ご了承ください。
「博麗の巫女はご在宅かな?」
そう言って庭先に謎の女が現れた。
見れば見るほど変な女だ。頭は尼が着るような白い布で覆われている。しかもガスマスクまでつけている。にもかかわらず首から下はきちんとした軍服のようなものを着ている。
「お、お前、どこから出てきた?!霊夢に何の用なんだぜ?!」
魔理沙がそう叫んだ。
無理もない。今この謎の女は完全に降って沸いた。今まで数々の異変を解決してきた霊夢達にとって敵の気配を感じとれなかったことなどあんまりなかった。しかし、この女は今の今まで接近していることを霊夢達に悟られなかった。
「あなたには用はない。私は博麗の巫女に用があるのだ」
そう言ってずいっと霊夢の前に出た。
「何用?」
「単刀直入に言おう。我々に協力してほしい」
「協力して何になるの?」
「幻想郷が平和となる。」
「その方法は?」
「我々が幻想郷を支配する。」
「駄目ね。」
霊夢が立ち上がって謎の女に近づいた。
「支配とか言ってる時点でもう胡散臭いわ。今のあんたは自身の力だけで幻想郷を抑え込めるとか思ってるんでしょうけど。幻想郷、そんなに甘くはないのよ。」
「今までの連中ならそうかもな。だが私は奴らとは違う。私の力は絶対的だ。何人たりとも私を負かすことはできぬ。だからこそ私こそ支配するのに相応しい」
「何言ってるのよ。絶対的な力と支配は関係ないし、絶対的なんて誰が決めたのよ。」
「いいや、ある。『神は人を平等に愛す』って言うであろう?何で平等に愛せるか知ってるか?神は絶対的な力を持っているからだ。絶対的な力の前では人間の違いなんぞ微々たるものだ。違いがわからんからこそ平等に支配できるのだ。ハハハ、絶対とは素晴らしい、最高じゃないか。そして私が絶対であることは…今ここで証明してくれようぞ!」
そう言い放って謎の女はクナイのような武器を取り出した。
「どうやらあんたが異変を起こそうとしている元凶のようね。勘は外れてなかったようで何よりだわ。」
そう言って霊夢も作りたての札と大幣を構える。
「久しぶりの異変か!とことん成敗してやるぜ」
魔理沙も八卦炉を構える。だが、次の瞬間、
ドゴッ!土煙を立てながら何者かが降りてきた。
「大変遅れまして、恐れ入ります」
土煙の中から出てきたのはー
「勢揃いってやつね、敵の」
霊夢がそう言った。現れたのは3人。似たような軍服を着ている。違うところといえばそれぞれ面を被っていてその面が違うくらいだ。
「ガスマスクといい、面といい、ほんと不気味な奴らだぜ」
これで2対4。少しまずいかな、と霊夢が思った矢先、
「心配ご苦労。だが、この2人の相手は私1人で十分だ。皆は予定通りかかれ!」
「しかしお身体の方は…」
「部下に心配されるほど衰えてはおらん。行け!」
「はっ!」
あっさり引き下がっていった。
「さあ、仕切り直しと行こうか」
「おいおい、大丈夫なのぜ?衰えているんだったらいい病院紹介してやろうか?」
魔理沙が挑発する。
「貴様ら相手では衰えなどハンデにもならんわ」
軽く受け流す。
「遠慮なくいかせてもらうわよ」
霊夢が言う。
「来い」
弾幕戦争が始まった。
【大幣】霊夢の武器の一つ。【八卦炉】魔理沙の武器の一つ。
投稿時間を試行錯誤しようかなと思いますので不規則になります。恐れ入ります。
やっと小説らしい小説が書けた、、、