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全ては幻想郷のために  作者: ニャーゴ
沈黙の白玉楼
24/32

襲撃者の目的

本作品は『東方project』の二次創作です。原作に作者の発想、解釈を加えたものになります。その点ご了承ください。

「西行妖が倉庫…だと?!」


魔理沙が咲夜に尋ねる。


「そうよ。ただ…妖夢には酷な話になるかもしれないけどね」


「どういうことだぜ?」


「詳しくは霊夢が来てから話すわ。…それに確証のために妖夢の情報も欲しいし」


「…相当ヤバい事実を発見したってことでいいんだな」


「…少なくとも私達の考えを根本からひっくり返すぐらいには」


西行妖が風だろうか、大きく揺れた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「西行妖が倉庫?!そんな馬鹿な!」


「従者として長年勤めさせて頂いていますが…そんな奇想天外な話は聞いたことがないですね…」


霊夢と妖夢はひどく驚いている。


「落ち着いて聞いて、霊夢。そして、妖夢。…あなたは聞かない方がいい。かなり残酷な話だから」


「…何を今さら」


「…?」


「…私は紫様の命令を破った。もう後には引けません。例えそれが修羅の道であろうと突き進むのみ!」


「…覚悟は十分というわけね」


「…どうせ現実というのは残酷なものです」


「…わかった。では話そう」


咲夜は一呼吸おいて話し始めた。


「妖夢から聞いた通り、今回の襲撃者は首脳である幽々子をも瞬殺できる人物としかわからない。私も調査したけれども、あまりにも倒されるのが速すぎて犯人に関係する情報がなさすぎる。そこで、一旦襲撃者の特定は諦めて、襲撃の目的について調べたわ」


「目的?」


「そう。何のために襲撃したのか。そこから犯人像を割り出そうとしたのよ」


「だから倉庫に向かおうとしたのか」


「そういうこと。…だけどここで問題が生じたの」


「何?」


「大妖精の目撃情報では、倉庫に穴が空いていたって言ってたわよね。けれどもそんな倉庫はどこにもなかったのよ」


「もう修理してしまったんじゃないか?」


「それなら直した跡とかでわかるわ。けど全くなかった。ここで行き詰まってしまったのよ」


「それで無理やり西行妖が倉庫だって結びつけたってわけ?」


「いや、そういうわけじゃないの。順序立てて説明するわね。半分真相解明を諦めてた私は倉庫の本を漁ってたの。他に探してない倉庫があるんじゃないかーぐらいの軽い気持ちでね。そこで妖夢のお祖父さんの魂魄妖忌について書かれた本が出てきたの。読んでみるとなかなか面白くてね…」


「もったいぶらずに早く教えてください」


「そうせかさないで。…お祖父さんは西行妖の満開を見たことがあるそうね」


「…そのように聞いています」


「幽々子様が西行妖に封印されて西行妖が咲かなくなったのは?」


「…1000年前」


「半人半霊の寿命は?」


「400年…まさか!」


「そう。お祖父さんが失踪した70年前に仮に亡くなっていたとしても生まれたのは470年前ぐらい。とてもじゃないけど封印前の西行妖は見られない。…つまり西行妖は少なくとも一度封印された後に封印を解かれ、満開になっている!」


「それとこれがどう関係あるのよ」


「思いっきりあるわよ。ほら、地面を見て」


「?…!これは…!」


地面には桜の花びらがいっぱい落ちていた。満開だった桜が夏になって花びらを落としたように。


「犯人は西行妖の封印を解いた。これこそが犯人の目的よ!」


「けど、今回は春を集めた様子はありませんよ?」


妖夢が疑問に思ったことを口に出す。


「春を集めないと西行妖は咲かない…ね。一般的にはそう思われているわね」


「一般的には?」


「確かに、春雪異変で西行妖を咲かせ、封印を解くためにあなたは春を集めた。だけど、思い出して。あの時紫様が動かなかったってことに!」


「じゃあ、あれは…」


「ハナから封印は解けないとわかっていたのでしょうね。むしろ面白がってたくらいだったし。春が集まるというのはあくまで副産物…封印を解くには十分ではないのでしょう」


「じゃあ…封印はどうやって解かれたのよ?」


「それは犯人が残していってくれたわ」


咲夜は血でぐっしょりになった障子紙を取り出した。

Pixiv解釈無視が多発しますが悪しからず。

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