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全ては幻想郷のために  作者: ニャーゴ
沈黙の白玉楼
20/32

結界破りの秘策

本作品は『東方project』の二次創作です。原作に作者の発想、解釈を加えたものになります。その点ご了承ください。

「どうしようもない…のか…」


幽明結界を突破できないとわかってうなだれる魔理沙。


「…奇術『エターナルミーク』!」


弾幕を打ち込む咲夜。


「あれ?」


弾幕は結界をすり抜けて消えてしまった。


「物質は通過出来ても命があるものは出来ないってわけね…」


ようやく理解した咲夜。


「どうしたもんだか…いっそのこと帰っちまうか?」


「駄目よ。ここまで来たのに」


「おい、霊夢。さっきまで行くのためらってたくせに…」


「紫を完全に裏切った以上、今やもう帰るという選択肢はない。…白玉楼の秘密を知るまでは帰れない!」


霊夢が札を掲げる。


「何をする気なんだぜ?霊夢?」


「私の二重結界と幽明結界を同化させる。二重結界を解いた瞬間に幽明結界は壊れるでしょうけど…知ったこっちゃないわ!」


「それはまずいでしょ!腐ってもあなたは博麗の巫女なのよ!」


咲夜が止めに入る。


「腐ってもって何よ!…まあいいわ。紫が何を考え、起こそうとしているのか私にもわからない。ただ…あいつが幻想郷を脅かす存在になるのなら私が幻想郷を守る!全ては幻想郷のためだ!」


「…」


霊夢の凄まじい覚悟を前に怖気づいてしまう。


「ふふ、あなたらしいわね、霊夢」


「「「アリス!!」」」


アリスはいかにも満身創痍という感じである。


「まだ意識が残っていたとは…仕方ない、もう一戦だ!」


「違うわよ。もう操られてはいないわ…ガハッ」


アリスが血を吐く。


「アリス…本当に大丈夫なの?」


「はっきり言って大丈夫じゃないわね…でもどうせここで無茶なこと…するんじゃないかって…」


「それで…そんな身体で何しにここまで来たの?」


「ふふ…決まってるじゃない…結界を通しに来たのよ」


「何?!解除方法を知っているの?」


「知らないけど…私なら通せる」


「それってどういう…」


「呪符『ストロードールカミカゼ』」


霊夢達の方にまとめて人形をぶつける。


「な、何するんだぜ?!お前やっぱり操られてるんじゃ…」


「そうでもないみたいね」


霊夢が冷静に言った。


「それってどういう…」


結界の方を見る。なんと人形達が結界の壁の中で輪を作り…結界に人一人分の穴をこじ開けたのだ!


「行きなさい、霊夢、魔理沙、咲夜。じきに結界に人形達は押し潰されてしまうわ」


「…アリスは?」


「こんな手負いが行っても荷物にしかならないでしょ。…役に立てるのは今だけよ」


「…わかった。ありがとう、アリス」


「行ってらっしゃい…こちらこそ…ありがとう」


霊夢に別れを告げる。霊夢達は人形達の輪を潜り抜けていった。


(もう限界ー)


行ったのを確認するとどっと疲れが降りてきた。


(意識が…消えて…)


空中でよろめくアリス。視界の隅で人形達が次々に結界の壁に押しつぶされていた。


(このままじゃ…着地が…)


目の前が真っ暗になる。


(このままじゃ文字通り死んじゃうな…)


自由落下しながら考える。


(でも…紫さんに操られたのを解いてくれた借りは返せた…それで十分だ…)


そんなことを思っていた矢先。


「おっと!ネタ発見ですねえ!」


文屋の文が颯爽と現れ素早く抱き抱える。


「文屋?取材なら後回しにしてくんない?こっちは疲れてるのよ」


文屋のうるささで意識が戻ってしまった。よかったんだか悪かったんだか。


「いやーあの結界なかなか硬くって、、幻想郷最速を謳われるこの私の渾身のタックルでも駄目だったんですよお。せめて何かないかなーと思って霊夢さん達の後ろにこっそりついていったら、まさかあんなことになってるとは!操られた気分はどうだったんです?普段人形を操ってるくせにざまあですねえ!」


「あーもう、うるさい、うるさい!とにかく何処かで休ませてほしいわ。…ってどこに向かってるの?」


「…博麗神社ですよ。結構時間がかかりそうですので、紫様に霊夢さん達の企みがバレるかもしれませんからあのマネキンを定期的に動かしとけってにとりに言われてるんです」


「マネキン…?まあいいや。そこまで運んで頂戴」


「はいはい」


文がアリスをお姫様抱っこしながら運んでいった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「チルノちゃーん!どこー?霊夢さん達も探してくださいよお!」


魔理沙がいると言ったにもかかわらず、博麗神社でチルノが見つからず困ってしまった大妖精である。


「ねえ、魔理沙さん!黙ってないで一緒に探して…うわあ!倒れた?!」


「ここにはチルノさんはいないですよ」


神社に到着した文が答える。


「チルノさんは先程どっかの誰かさんに倒されました。今は白玉楼の近くで横になってると思います」


アリスの方をチラチラ見ながら文が言った。アリスはそっぽを向いている。


「ええ!チルノちゃんを倒す何て悪いやつですね!…じゃあそこにいるんですね、わかりました!今から行ってみます!…あ、それと魔理沙さんが倒れてるんですけど…」


「大丈夫ですよ、大妖精さん。それはそういう魔理沙さんです」


「そういう魔理沙さん…わかりました!」


(何がどうわかったのよ!)


アリスは心の中でツッコむ。


「じゃあ、これで失礼します!アリスさんもお大事に!」


「ええ…頑張りなさい」


大妖精が去っていく。


「ったくもう!腹が立っちゃうわ!」


「どうしたんです?ちょっとからかいすぎちゃいました?」


「何で私の人形じゃなくてにとりのマネキンを使おうと思ったのかしら!」


「そっち?!」

明日(一応今日)は用事があるのでもしかしたら投稿できないかもしれません。ご了承下さい。


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