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剣と魔法があっても一般人  作者: ソ土ルク、
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6、状況整理

「砂糖 利男さん、一先ず食事を食べて落ち着いたようなので改めてお話しといきましょう。 挨拶が遅れて申し訳ないですが、私の名前はビレッジと言います。 見張りをしてくれていた彼はサーチです。」


「改めて砂糖 利男です。 よろしくお願い致します。」


お互いに今更ながらの挨拶を行った所で俺はようやく今までの疑問をビレッジさんに訊ねる。


「ビレッジさん、まず最初にどうして言葉が通じるのでしょう? 先程サーチさんがビレッジさんを読んでる際の言葉は日本人と土下座しか聞き取れなかったですが、ビレッジさんの言葉は私が使っている言語と全く同じでした。」


「それに関してですが、私はこのムラーノの代表として教育を受けていた為、他の人々よりも教養があります。 また昔には日本と呼ばれる国から勇者様達が呼ばれ、魔王の討伐、国の再建からあらゆる発明等の偉業を果たしてきたそうです。 その影響から彼等の用いてた言語を後世まで受け継いでいこうと当時の皇帝閣下が決めて現代に繋がっているんです。」


「なるほど、その勇者達の子孫やその後に日本から来た人物はいるのですか?」


「勇者様達の子孫は親の圧倒的な成果のせいで、優秀でも周囲から認められなかったりすることが多く、それに伴って自ら命を絶ってしまう者があとを絶たなかったそうです。 それに嫌気が差した勇者様達はある時から姿を消し、今では子孫がいるのかも定かではない状況です。 また、勇者様達以外で日本から来た方々はいるそうですが、今も生きているかは分からないそうです。

かくいう私も知識として日本の方の言葉や特徴は知っていたのですが砂糖 利男さんが初めてです。」


そういって若干嬉しそうにするビレッジさん、俺は話を頭の中で整理しながら次の質問を考えていく。


「呼び名は利男で良いです、詳しく教えていただきありがとうございます! 他に聞きたい事がいくつかあるのですがよろしいでしょうか?」


「はい、私に答えられる事であれば。」


こうしてビレッジさんから基本となる事柄を聞いていく。


まず俺が今いるここムラーノはアナザー大陸の中にある地域であり、世界にはまだまだ知らない大陸が数多く存在するそうだ。

何故名前が無いのかは、そこが未踏破であり大陸があることは知っているが、詳しい情報が回ってこないからだそうだ。

まあ、それを知ったとしても俺が今出来ることはない。


次に月日。

日本と同じ365日で1年、1月、2月と基本日本と同じ仕組みになっているようでとても分かりやすい。


次に通貨。

これにはマルと呼ばれる単位が使われていて、これも日本円と同じで、違いがあるとすれば10万と100万の単位が追加され、1000から先の単位が全て硬貨として用意されている位だった。


次に一般的な言語と文字。

これはサーチさんが使っていた言語であり、グローバ語と言うそうだ。

軽く文字も見せてもらったが全く分からなかったので、これは勉強が必要だ。


次に季節。

これも日本と流れが同じそうだが、アナザー大陸内の位置により、雨が降りやすかったり、逆にあまり降らなかったりと大きく変わるそうだ。


次に魔物。

ここにたどり着く際にゴブリンと戦った事を告げると、それは不運でしたねと軽く言われてしまった。

俺としてはギリギリだったのだが、このアナザーではそれこそゴキブリを見たら倒すのと同じなのだろう。

それ以外にも定番のオークや、ドラゴン等もいるそうだ。

今のままでは絶対に会いたくないような奴らであるが、アナザーで生きるなら避けては通れない問題なのでいずれは解決していかなければと感じた。


最後に人種。

このアナザーには多種多様の種族が住んでおり、主に小説等に出てくる知識と変わらず、エルフは森に、ドワーフは鉱山に、希少種族は人目の付かない所にいる等分かりやすかった。

当然、人種が1番多いが過去にはわだかまりがあり、それを引きずる人々も多く、近年の問題になっているそうだ。


ここまで聞いた限りで感じた事は思ったよりも障害が多く無さそうで安心だった。

確かに魔物との戦闘に着いていけるか等不安もあるが、そこはなるようになるしかないだろう。


「ビレッジさん、色々教えてくれてありがとうございます。 そしてこれからですが、食事も頂いたのでまず何か恩返しをしたいです。 何か手伝える事はありませんか?」


「いえいえ、私としては勇者様達と同じ日本から来られた利男さんを手助けできただけ良かったと思っています。 ただ、少しばかり確認がございますのでこちらへ来ていただいても良いですか?」


俺は素直に頷くとビレッジさんの後に続いてテントを出ると、広いスペースに案内された。


「知識で学んだ日本では魔物がいなかったと伝え聞いています。 日本から来られた方々の特徴として、謎の存在に会って初めから力量が身に付いている方と、こちらの一般人よりも更に戦闘慣れしていない方に別れると聞きます。 先程のゴブリンとの戦闘の話を聞く限り、恐らく利男さんは後者だと思います。 ですので、今どのくらいの力量なのかを確認させて頂きたいと思います。」


そういうと、また魔法のような物を唱え、土で作られた剣を2本用意してくれた。

そのうちの片方を俺へと手渡し、距離を開ける。


「私は一先ず受けに回りますので、好きなタイミングで自由に攻撃してください。 それでは始めましょう。」


「私の為に配慮してくれてありがとうございます。 それでは胸を借りさせてもらいます。」


こうして俺は自分の力量を測る為、ビレッジさんとの模擬戦を開始した。

最後まで読んでくれてありがとうございます!


途中の設定や、これ聞かないのかよとかあるとは思いますが、主人公は小説を読んでいるだけの一般人なので、抜けがあるのも愛嬌ってことで温かく見守って下さい。


評価やブックマークも貰えると励みになります。

今後ともよろしくお願い致しますm(__)m

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