彼女との過去と未来
僕と彼女が出会ったのは雨の日の小さなカフェだった。
彼女は隅っこの席に座っていてそこで1人で紅茶を飲みながら本を読んでいた。
店の人とは親しいらしく彼女は名前で呼ばれていた。
そして僕も仕事の休み時間や休みの日には理由をつけて外に出てそのカフェに寄った。店の人と話すようになり名前で呼ばれた。
彼女と初めて話したのが雨の日からの数日だった昼間のカフェだった。
僕はいつものようにカフェに行き彼女がいつも座っている席の横のテーブルに腰をかけた。
後から来た彼女は、いつもの席の隣には誰も座らないはずなのにと驚いていた。
僕は「初めまして、いつもその席で本を読んでますね。僕におすすめの本は何かありませんか?」と尋ねた。
彼女は真剣に悩んで2冊の本を僕に教えてくれた。
僕は彼女と世間話をして彼女と分かれて本屋に向かった。
それは、彼女がおすすめしてくれた本を買うためだ。
僕はその本を今でも大切に読んでいる。
数ヶ月し僕は彼女に告白をした。
彼女は冗談が上手いねと笑って言ったが僕は本当に好きなんだと伝えるとまたあの時のような真剣な顔で「私とお付き合いしてください」と返事を貰ったのだ。
そして彼女が僕の大切で世界一守りたい彼女であり
将来のお嫁さんなのであった。
数日後僕は彼女の友人と会った。それは友人から彼女のことで話をしたいと聞いたからだ。
僕はそのことを彼女に伝えると彼女は笑顔で「ついて行きたい!」と言っていたが僕はまた二人で会ってきなよと伝えて彼女の笑顔が少し消えたがまた戻ってうん!と頷いていた。
約束の時間に彼女の友人と会い、2枚の写真を見してもらった。
1枚目がミートソースパスタだけの写真と2枚目が彼女とその友人とパスタとジュースが写った仲の良い写真だった。
その友人に聞くと中学最後の引退試合の時に彼女が誘われなくて、私が塾の帰りに彼女の家に行き打ち上げをしたとの事だった。
僕はひとつの疑問を問いかけた。
「なぜミートソースパスタなの?」友人は思い出して笑顔で「これはね中学2年生の時の家庭科の調理実習の時に作ってあの子がハマって作って私に出してくれたの」と彼女の友人は声が明るくなり本当に幸せそうだった。
時間が過ぎて僕とその友人は分かれて彼女と会った。
彼女は拗ねながらも今日の晩御飯のメニューを言ってきた。これはもう僕が作るしかない。
そして彼女はさっきあった友人に電話をしてうちに来ないかと連絡をしていた。なんて自由気ままな人なんだろうと隣で思いながらも彼女の幸せそうな顔ではなんにも言えない僕がいた。
そして5年後僕と彼女は結婚をして夫婦となって恋人と変わらないくらい幸せに暮らしています。
そして今日もまた彼女は猫のように自由気ままに毎日を過ごしています
私にとって未来とは大きな壁だと思っていました。私は大切な人などをなくし大人になりたくないと現実逃避していたのかも知れません。この本の人たちを私は大切にしていきたいと思っています。