4話「ノルマ達成part2」
モチベーションが上がらんかったんや。ゆるしてくれ。
「あの方向は…紅魔館?」
霊夢の見つめる方向から黒煙が上がる。
「霊夢!行くぞ!」
「ええ!イヅナはここで待ってて!」
「いえ、僕もいきます!」
霊夢が声を荒げる。
「子供が行っていい場所じゃないわ!」
「や、霊夢さんも似たようなものでしょう…」
「ゔ…」
ぐうの音も出ない。
「来てもいいけど、危険だと思ったらすぐにさがりなさい」
霊夢が頭を掻きながら言う。
「はい!」
「行くぞ!霊夢!イヅナ!」
「はい!」
「ええ!」
3人が飛び上がる。
ーーー
ーー
ー
紅魔館につくと館があった場所は瓦礫が散らばっていた。
「こいつは酷え…」
館の惨状を目の当たりにして魔理沙が呟く。
「レミリア達は無事かしら…」
「なんとか生きてるわよ」
突然背後から声がした。
振り向くと5人の少女が立っていた。
「あらレミリア、生きてたのね」
レミリアと呼ばれた少女が答える。
「ええ、でも美鈴が…」
「生きてますよ!酷いじゃないですか!お嬢様!」
「レミリア…。あんたやっぱ死になさい」
「辛辣ね」
霊夢とレミリアだけで話が進むのでイヅナがわって入る。
「状況を教えてください!爆破犯は誰ですか!?」
レミリアが答える。
「あなたが誰かはしらないけれど…。爆破犯ならそこにいるわよ」
言いつつレミリアが1本の木を指差す。
すると木陰から赤毛の少年が姿を現した。
「あっれ、バレてた?やっぱ『姉』には敵わないな!」
10秒ほど沈黙が流れた。
「「お、弟ォォォ!?」」
霊夢と魔理沙が絶叫する。
「その通り。俺は『ライト・スカーレット』。レミリアの弟、フランの兄だ」
レミリアが問う。
「答えなさいライト。何故館を爆破したのかを」
ライトが答える。
「報告だよ。帰ってきたことのな」
ライトの視線がイヅナに切り替わる。
「で?お前は俺を倒そうっての?良いよ、かかってこい」
イヅナを挑発する。
「随分展開が早いな。…お望み通り殴ってやるよ!」
イヅナが跳ぶ。
瞬時にライトの背後に移動し、拳をライト目掛けて突く。
その動きは肉眼では捉えられない。
炸裂音が木霊する。続いて何かが地面に叩きつけられる。
その何かはライトでは無く…
「がぁっ!」
ライトの背後を取ったはずのイヅナがライトに見下ろされながら呻く。
「お前じゃ遅い。お前の攻撃じゃ俺には届かないんだよ」
先程までの軽快な少年はいつの間にか冷酷にイヅナを蔑むように踏みにじる悪魔となっていた。
ライトは友人をモデルにした筈なのにモデルからかけ離れたキャラになっちまいました。