3話「ノルマ達成part1」
お待たせしました。
「霊夢さーん、朝ですよー」
無気力な声が和室に響く。
「ん〜、もう朝?もっと寝てた…zzz」
「言ったそばから寝ないでくださいよ!?」
博麗霊夢と鎌風イヅナが起き上がり、霊夢作の朝食をとる。
「ヴッ…」
味噌汁を啜るイヅナが苦悶の表情を見せる。
(出汁薄っ…。味噌濃っ…)
考えつつ、思考を読まれないようにイヅナが話を振る。
「良かったんですか?霊夢さん、出会って間もない僕を泊めて…」
「別に良いわよ。幻想郷に悪人なんて…かなり居たわね」
「幻想郷恐ぇ!」
言い終わると同時に、凄まじいスピードでこちらに向かってくる者に2人が気がついた。
「おーい、霊夢!」
箒に跨る金髪ロングの少女が飛んできた。
嫌な予感がする。そう、例えるならそのまま少女が神社に突っ込み神社が大破するような鋭い悪寒が。
だがそれは、霊夢が箒の少女を蹴り飛ばすことで回避した。
イヅナは、内心安堵の溜息をつく。
「いったい何しに来たのよ。『魔理沙』」
魔理沙と呼ばれた少女が答える。
「遊びに来た!」
遊びで神社を崩壊させるつもりか…。
「霊夢、そのちっこいの…何者?」
魔理沙が霊夢に問う。
「ちっこいとは失礼ですね。僕はイヅナ。昨晩、所謂幻想入りとやらをした鎌鼬です」
「ふーん」
「興味なしかよ!!」
その時、彼らの耳を轟音が刺激する。
やがて霊夢が上がる煙をみて呟く。
「あの方向は…紅魔…館…?」
次回、ようやく戦闘します。