第18話_2日目の夜
※10/03に「第00話_温泉」を追加しています。
※諸事情により、今回はかなり短めです。
異世界転移の2日目の夜。
ミニマム・キャットオークの村で2番目に大きな小屋の中。
枯れ葉の上に毛布を敷いたベッドは昨日よりも増設されて、オークのヌシのハーレムと化していた。
……なんて言ってみたものの、別に「何かやらしいこと」をしている訳じゃない。普通に、みんなで川の字(実際は、縦棒が1つ多いけれど)に横になって寝ているだけ。
なお、僕のハーレムは――
・少しヤンデル女勇者1名。
・やんちゃな猫耳幼女1名。
・甘えんぼうな犬耳幼女1名。
――という偏った内訳になっている。
でも、なんかこれからも、どんどん偏る方向で増えそうな予感がするのは、多分、気のせいじゃないと思う。
魔王になることを決めた時点で、色々なフラグが立ったはずだから、魔王フラグを進めれば進めるほど、魔物娘の嫁さん候補が増えていくのは確実だ。
逆に、魔王の嫁さん候補を増やせないというのは、滅亡エンドに一直線な気がするし。
……うん、止めておこう。あまり深く考えると憂鬱になりそう。
思考を切り替えて、右から抱き付いているシャントリエリの頭を撫でる。
もふもふの犬耳を触ると「ふきゅぅ~♪」という可愛い鳴き声が聞こえてきたけれど――僕の左手を握っているグローリーの手に力が込められた気がした。
グローリー? 幼女に嫉妬するのはどうかと思うよ?
「ぅるさい。もう寝るわ」
唇を尖らせてグローリーが僕から顔を背ける。
でも、その手は僕と繋いだまま離さないらしい。そういうところは可愛いのだけれど。
「……っっ」
グローリーから殺気を感じたから、早く寝ることにしよう。
「さてと、それじゃ明かりを消すよ?」
「了解にゃ!」「了解わふ!」「早くして!」
3人の返事を聞いてから、魔法の光球を消滅させた。そして――世界が闇に包まれる。
その直後、グローリーが僕に抱き付いてきたのは……ツンデレ?
「――ぅるさぃ。わたしは寝るの」
小さな声でグローリーが呟いていた。
その様子が、何となく「可愛いな」と思ってしまった僕がいた。
※読み返してみると、描写不足だと感じる部分が多数あります……。しかも、回を重ねるごとにそれが顕著に(Tω)ノシ 今週中にも、手を入れていきたいと思います。