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ひみつのぼうけん

作者: 小畠愛子

ゆきがつもりました。


いちめん、まっしろ。


どうぶつたちは、おおよろこび。


うりぼうたちが、あそんでいます。


とことこ、てけてけ。


まっしろなゆきに、ちいさなあしあと。


かわいいあしあとが、いっぱい。


しかのおねえさんも、あそんでいます。


しゃなり、しゃなり。


わぁ、きれいなあしあと。


すてきなあしあとが、いっぱい。


こうさぎさんも、あそんでいます。


ぴょんっ、ぴょんっ。


あしあとじゃなくて、からだあと。


ふわふわのからだあとが、いっぱい。


けんちゃんも、あそんでいます。


わーい、わーい。


げんきなあしあとが、いっぱい。


おばけのめいちゃんは、かなしそう。


あしあと、つけられないから。


ちいさいころに、じこにあった。


それからずっと、おばけのまま。


ゆきのひは、とくにさびしい。


みんなみたいに、あしあとつけて、ぼうけんしたい。


めいちゃんのてを、けんちゃんがにぎった。


えっ、みえるの?


めいちゃん、あたまやかたに、ゆきがつもってる。


かみさまからの、おくりもの。


だからけんちゃんにも、みえたんだ。


けんちゃんといっしょに、ぼうけんしよう。


ゆきのなかだけの、ひみつのぼうけん。

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― 新着の感想 ―
寂しさが嬉しさに変わる瞬間ですねー。
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