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食堂の主人

父、ユーグの視点です。

 今日は夜に飯食いに来る連中は居ない。

 村で唯一の食堂兼居酒屋の俺の店には昼飯を食いに来る男共ばかりだ。夜飲む時には昼のうちに連絡を貰うようにしている。

 稼ぎは大事だが、俺だって家族とまったり夕飯を食べたいから、と村の連中にお願いした結果だ。

 そんな訳で、今日はもう店の掃除も有るし、閉店にするか。


 掃除を終え、少し離れたところにある家まで歩いて帰る。

 あぁ、今日の夕飯はなんだろうな〜。

 エレーナは炒め物とスープくらいしか美味いもん作れねぇからなぁ〜。


 あ?村長の奥さんが血相変えてこっち向かって走ってくるぞ?なんかあったのかね。


「あぁーっ!ユーグさん、大変だよっ。はぁ、はぁ、、、。エレーナちゃんが森で迷子になってまだ見つからないんだって。それで、はぁ、レンちゃんが旦那に森の入り口で松明燃やしてっ転がり込んできたんだよっ」


 息切れしながら必死の形相で言うのを聞いて、正直、また迷子かと脱力した。

 これで夕飯は俺が作る事になるのが決定したな。

 帰ったら直ぐに飯食えると思ったんだが…仕方ないな。


「ちょっと、話聞いてんのかいっ!」


 考え事をしていたら怒られちまった。


「すんません、聞いてた。聞いてた。森の入り口まで俺も迎えに行ってくるんで、奥さんは家でゆっくりしててください。知らせに来てくれてありがとうございました。」


 軽く頭を下げて森の入り口まで走る。

 日暮れ前にレンが見つけられないなんて、エレーナは何をしてんだか。

 まぁ、無事なのは確実だが、探しに駆り出されてる騎士のおっさん達が可哀想だなぁ。

 あいつもすぐに出て来てやれば良いものを。

 店に来た時はちょっと色付けるか、夜に酒出すか決めてもらえばいいか。


 森に向かって走ってる影が見えるな。村長とレンか。

 とりあえず、レンに声かけて安心させてやるか。

お読みいただきありがとうございます。

次は村に居る騎士のおじさん達です!

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