2.放鬆・伸筋抜骨について
以下は只の説の一つ。
フィクションとして読むべし。
あるいはファンタジー武術理論でもヨロシ。
色々あるんだ。
いいかね、以下はあくまでもフィクションだからね!
さて、武術雑誌で公開された、
B壇の武術の練習段階であるが、
①放鬆
②伸筋抜骨
③五行の気
となっている。
ふーんそうかと馬鹿正直にやっているだけでは実は体得出来ない。
発表はされたが、
知らん人には『何のこっちゃ?』
となっている人も多いはず。
そう言う言い回しをわざとしているから。
試して研究してみるなら中国武術の重要なとある原理原則を知らねばならないし、知った上で研究すると驚く効果をもたらすことがある。
五行や四大元素で分類するだけではない。
『世界は中国の哲学では、五行陰陽で構成されている』
お題目のように言われているが、
意外とみんな、そっちに目を向けることをしない。
それは『陰陽』。
漫画にもあった『北斗と南斗、男と女、光と影云々‥』
である。
『放鬆』『伸筋抜骨』(リラックスして伸ばす)と言う説明だけを見て、
それで何でもかんでも『緩めろ』と言っている流派があるが、
実は20年以上昔に、
中国武術が日本に流入してきた初期の時期に、
そのパイオニアであるM老師の門下生達によって既に『緩むだけ』では役に立たない事が検証済みである。
「中国武術は使えない!」
と初めに言い出したのは、
誰を隠そうM老師の初期の門下生達であった。
(まあ、正確に言えば、
『自分達が習ったその時点では使えない』
と言う意味であるが。)
私が伝聞で聞いた内容を記す。
まず、日本での中国武術流入初期、
その権威と言えば当然M老師である。
それに対して、別の武術団体であるR楼のG老師がM老師に『挑戦状』を叩きつけてきたのである。
それがどうなったかは知らない。
しかし、
今までM老師の言う通りにただ練習を重ねてきた初期門下生達は、
『その時の為に』
互いに殴り合って『検証』を始めたのである。
(これが日本で初めての散打団体の発足となった。)
その結果、
「俺たち、全然弱いじゃないか!」
と、愕然となったそうである。
そして、門下生達は何とか今の状態で実戦に使えるようになろうと、
キックボクシングやフルコンタクト空手なども弊習して、
実戦性を求めた。
それがM老師にバレて結局、袂を別つ事になったそうである。
脱線したが『緩み』に話を戻す。
M老師の初期門下生達の
検証でこのような事があった。
リラックス、緩んで腕を出すとスピードが出る。
と言うわけで実際に緩んで戦ってみた。
そうしたら偶々一人が相手の脇に自分の腕が挟まり、
次の瞬間、肘を脱臼する大怪我をしてしまったのである。
武術において緩むと怪我をする。
骨折・脱臼の大怪我を。
この時点でもう20年以上昔に、
『緩む』戦い方は既に役に立たないと捨てていたのである。
「それを掘り返してどうする!」
と師匠が現在の脱力武術流派に苦言を呈していた。
師匠はその『M老師の門下生』に弟子入りして学んだが、
最初に習ったのは、
『ワン・ツー・ロー』
であり、ムエタイの蹴りだったそうである。
再び脱線、からの戻し。
ではなぜ『放鬆』『伸筋抜骨』なのか?、
それは陰陽で真逆の『ガッチリ筋肉を締めて関節を強く圧縮する為に』なのである。
例えば、通背拳や親戚流派の通備拳の系統には、
リラックスして手を前に放り出す『伸肩方』(だっけか)があるが、
その練習の主眼(の一つ、実際昔の練習には幾つもの意味が圧縮されている)が、
『伸ばした後の引き戻し』を使って漫画『刃牙』の『剛体術』と同様のものを作り出すことにある。
そして、筋肉の鎧で体を包み、
剛体化した上で、
内臓を動かした内部質量の移動が、
第三段階の『五行の気』である。
(五行の気は他にも上位の気のコントロール技法があると師匠より聞いているが、少なくとも私のレベルでは無理ゲーである、師匠クラスでないと使えないと思われる)