1.不運の事故
「後どれくらいで着くんだよ?」
「分かんねぇ30分位じゃねぇか?」
博正は高校時代からの親友3人と静岡に旅行に行く為軽自動車を走らせていた。
助手席に座ってるのは隆介。趣味は筋トレだけありガタイが良く顔もそこそこ整っている為グループの中で一番モテる。
後部座席に座っているのは亮太と智幸。
亮太はグループの纏め役であり、趣味はもっぱらパチンコの為女っ気が全くない。旅行を誘われた時は全く興味がなさそうにしていたが、旅行先でパチ屋に行っていいと言う条件で今回参加した。
智幸は職業が土方な為休みが不定期なのだが、数日前に事故で腕を負傷し休みを1週間貰っていた為、内緒で旅行に参加した。
今回の旅行の企画者博正は地元の友達が歳を取るごとに疎遠になってるのを感じ、心の中で淋しいなと思っていた。
そんな中、意を決して地元の友達グループラインに旅行に行かないかと投稿した所、何人かが既読スルーをする中この4人が奇跡的に集まった。
博正は正直4人も集まるとは思っていなかった。
忘年会ですら集まるのが5,6人なのに更にハードルの高い旅行となると既読スルーで終わるだろうと踏んでいた。だが意外にも4人集まった為、心が踊っていた。
隆介達には内緒だが博正は勤めている会社のパソコンで、静岡の名所や夜の店などを調べ、旅行がスムーズに行くように:旅のしおり:を作ったりしていた。
それがバレたら未来永劫イジられ、酒の肴にされてしまう為バッグの奥底に隠していた。
「着いたらまずどうする?飯にするか?」
「パチンコ一択だろ。」
「いや飯だろ。その後パチンコ行けよ。どうせ観光とか興味無いだろお前。パチンコ行ってる間俺ら観光してるからよ。」
「それもそうだな。さすがにこの俺も飯は地のものが食べたいしな。パチ屋の食堂は飽きたし。チェックインして夜はどうするか?」
「そりゃ飲酒からのスナック、キャバクラの乱れ咲きだろ。俺今日20万持ってきたから相当気合い入ってるよ。」
「まあ夜は夜で考えようや。ガールズバー以外で。」
博正は少し前にガールズバーでボッタクリ被害にあった為、憎悪の気持ちを心に秘めていた。
そんなくだらないが最高な話をしていると博正の軽自動車はトンネルに入った。
ゴゴゴゴゴゴッ゙
「おいなんか聞こえねぇか?」
「マジヤバいぞこれ」
「博正っ!!飛ばせ!!墜落するぞ!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ゙
ガシャーンッッッ!!
ドカーンッッ!!ガシャガシャガシャ!
不運にも博正達の車は老朽化したトンネルの墜落事故に巻き込まれてしまった。




