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キウ   作者: Dariahrose
修行
16/24

第十五章 ~ 龍との同化 ~

「何をすればいい?」


「まずは、私と同化してもらう」


「どういうこと?」


龍は、キウの所に降りて来た。


「顔をこっちに近付けて?」


「こう?」


キウが、顔を龍に近付けた。

龍は、キウの顔に自分の方辺りを押し付けた。

キウの顔は、龍の体に、ぐっと入り込んだ。


「水!?」


キウは、龍の体から自分の顔を引き出した。


「そうだ。 私は川だ。 聖なる水で出来ておる。 私と同化するための訓練をする為には・・」


「川に、顔を浸けるの?」


「いや・・」


龍は、キウの体に体当たりして、キウを自分の体に取り込んだ。

キウは、息を止めた。

村に住んでいた時、子ども達の中では一番長く息を止めることが出来た。

『底なし』と、言われていた深い池に、誰かがものを落とした時も、キウが池の底まで潜って、それを取って来た。

だから、自信がある。


しかし、だんだん苦しくなって来る・・

だんだん、我慢が出来ないくらい苦しくなって来た。

キウは、龍の体の内側から、龍の体を叩いた。


「出して!」


ごぼごぼ・・・・・!


龍は、無視した。


しばらくすると、だんだんキウの動きが鈍くなった・・・・。

そして、半目をむいて動かなくなった。


龍は、自分の体からキウを出した。

息をしていない。


龍は、自分のしっぽの先をキウにかざした。

しっぽの先が光り始めた。

しっぽの先の光は、だんだん強くなって、辺りを金色で包み込んだ。


しばらくすると、光は、だんだん収まって行った。


ゲホ! ゲホ、ゲホ!・・・・


キウが息を吹き返した。


「息を止める馬鹿がおるか・・。 お前を死なせたら、婆さんからなんていわれるか・・・・」


「え!? 水でしょ!? 水の中で息何かしたら、おぼれ死んじゃうよ!」


「私は、聖なる水だ! そんじょそこらの水とは違う!」


「婆ちゃんも、息を止めなかったの?」


「ああ、そうだ!」


「なら・・よし! もう一回!」


龍は、再び、キウを体の中に取り込んだ。


「キウ、呼吸をするんだ!」


キウは、しばらく息を止めていた。

しかし、目を、カッと開いて、息を一度吐き切った。

そして、ゆっくり、息を吸った。


「・・・・息が出来る・・。 息が出来る!! 息が出来る!!」


ゲホ! ゲホ、ゲホ・・・・!


龍は、急いで体から、キウを出した。


「まだ、同化出来ていない内に、急に呼吸をすると死ぬぞ! お前は、まだ、波動が違う! 瞑想するんだ! 蝋燭を凝視する訓練をしておるだろう。 その時と、同じ心を保つのだ・・。 最初は、短時間。 最終的には、私の体の中で一週間過ごしてもらう!」


「体が、慣れたら・・“同化”出来たら、どう変わるの?」 


「お前は、お前ではなくなる。 半分人間、半分神になるんだ。 川の神にね。 お前の婆さんは、ちょっと変わったところが無かったかい?」


キウは今まで、そんな風に婆ちゃんのことを考えてみたことが無かった。

しかし、言われて見れば・・・・。


「そう言えば、俺、婆ちゃんが眠っているところも、食べてるところも、見たことが無かった!」

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