第2章 34話 俺とマリリの僅かな息遣いだけが響く。
俺とマリリ、互いに別の紙面上で作業をしている時は離れているのだが、一枚の紙面上でやり取りを行う時はお互い肩を寄せ合う。
この異世界に来てからマリリ・マリスという美少女姉妹と一つ屋根の下で一緒に暮らし、それなりにお約束イベント?であるラッキースケベも何とか熟して来た。
他にもセリーやメリルにシャオといった女性達との絡みも、元居た世界では考えられないほど短期間に増えた。
今もこうしてマリリと二人きりで居るが、やはり少しは緊張したりもする。
過去には一応彼女もいた期間も有ったので、女性が苦手とかそういう事は無い。
だがやはり一回り以上も歳の離れた女の子となると、おっさん成りのなんとも表現し難い緊張感が有るのだ。
とは言え、マリリやマリスやセリー達この異世界の女性達は話し易いというか、親しみ易い感じがするので日本に居た時よりも落ち着いて話せる。
日本に居た頃はアラフォーと呼ばれる年齢に達してから、10代の女の子と話をする機会なんて無かった訳だが。
今の日本でアラフォーのおっさんが、女子中学生や女子高生に迂闊に話しかけようものなら、即通報案件である。
そんなおっさんが、こんな可愛い女の子と堂々と一緒に居られるこの異世界と言うヤツは、つくづく最高の世界だと思う。
そして今、俺が座って居る左横にマリリが座って居る。
マリリは基本的にスカート姿の事が多いのだが、今日はまた膝上10センチ位の丈のプリーツスカートを履いている。
そんな状態で少し前まで、俺の真正面に座って居たのだ。
そりゃあもう目のやり場に困って仕方なかった。
かといって目線を上げれば必然的にマリリの胸元に視線が行く事に成る。
ソファーに座りローテーブルの上で書き物をしている。
となればもう語らずとも、どうなるかは想像の通りだ。
たわわに実ったマリリのそれが、俺の視界にこれでもかと言わんばかりに飛び込んでくる。
この異世界にもブラジャーと言うアイテムが有るのは知っている。
不可抗力ながら、実は脱衣所や洗濯物を干している時に何度か目撃をしている。
そう、不可抗力だ。
だがしかし、しかしだ!
恐らく今のマリリは、そのブラジャーと言う装備を99%の確率で付けていないと思われる。
そして俺はそれに気がついてしまったのだ。
「あの、大地さん? どうかしましたか?・・・わ、私の胸に何かついてますか?」
「へっ!?あ、いや、ごめん、ちょっと考え事してて。」
「そ・・・うですか。」
ヤバイヤバイ、マリリの胸の事を考えてったら思わず見つめてしまっていた。
これじゃぁ只のエロいおっさんじゃないか。
取り敢えず作業に集中しなければ・・・。
・・・・・。
「大地さん、この部分ですが、上から見た絵も描いておいた方が分かりやすくないですか?」
「えっ!?あぁ、どれどれ・・・」
「「!!」」
暫くは家での作業だからと、部屋着の半パンを履いていた俺の選択は正しかった。
マリリの問いかけで何気無しにマリリの方に寄ったのだが、マリリも同じく俺の方に寄ったそのタイミングが絶妙にマッチした。
俺とマリリの脚が触れ合う。
透き通るような白い肌のマリリの脚は見た目通りに女の子特有の柔らかな感触が、少し触れたそれだけで十分に感じる。
よくよく考えたらこのシチュエーション、なかなかヤバイいんじゃ無いだろうか。
いやまてまて、それは考え過ぎか・・・。
昨晩の事が有ってか、ちょっとそういうの意識し過ぎだよな。
「確かにマリリの言う通りだね。 ちょっと描き足しておこう。」
マリリの提案通りに鉛筆を走らせる。
然程難しい絵でも無いので、ささっと描き終える。
まぁこんな物か。
それにしても、描き足している間もずっとマリリと脚は触れ合ったままだ。
むしろそっちの方向にばかり意識が集中しっぱなしだった。
「大地さんって、絵が上手なんですね。」
「ありがとう、まぁでもこれ位なら何度か描いていれば、直ぐに描ける様になるよ。」
「ねぇ大地さん、今度時間が有る時に教えて貰ってもいいですか?」
「あぁ勿論だよ。・・・あ。」
答えながら俺はテーブル上のグラスを手に取り水を飲もうとしたが、作業しながらいつの間にか飲み干していた様だ。
「お水、入れますね。・・・きゃっ!」
「っと、危ない。」
そう言いながら立ち上がろうとしたマリリが、突然バランスを崩し俺の方に倒れ込んできたので、俺は咄嗟に両手でマリリを受け止める。
だが思ったよりも勢いが有った為か、そのままの勢いでソファーに倒れこむ。
「大丈夫?マリリ。」
「あ、はい、ごめんなさい、脚が痺れちゃって・・・。はわっ・・・!?」
咄嗟に起き上がろうとするマリリだが、どうやら痺れの絶頂とでも言うのか、あの少しでも脚を動かそうとすると激痛の様な痺れ独特の感覚が襲ってくる状態に入ってしまった様だ。
「マリリ大丈夫だよ、無理しなくても痺れが消えるまで暫くこのままで。」
「あ、はい、ごめんなさい。・・、はわっ!?まだ痛っ・・!?」
最高だ!
今、俺は最高に幸せな男かも知れない。
脚が痺れているマリリには申し訳ないが、今マリリは俺を押し倒す様な状態で俺の上に倒れこんでいる。
そして見事に両足が痺れているマリリは体を起こせず、調度、俺の顔の横にソファーに顔を埋める様な状態だ。
おまけに俺の両太ももの間に割りこむように、マリリの太ももが押し付けられている。
更にマリリの甘く爽やかな香りをふんわりと感じる。
女の子ってなんでこんなにも良い香りがするのかな。
そしてそれと同時に俺は有る事に気がついた。
マシュマロの様に柔らかな程よい大きさの感触・・・、そうマリリの胸だ。
しかも今、マリリはブラジャーを付けていない。
それに気がついた時にはもう手遅れだった。
俺のアレは瞬間湯沸し器の如く、全力で主張を始めたのだ。
ヤバイ、ヤバ過ぎる!
納まれ!俺のアレ!
俺は自分のアレに必死に言い聞かせるように念を送る。
だが、最初から分かっていた。
そんなの無駄だと言う事に。
このシチュエーション、どう考えたって抑えきれるハズがない。
俺の願いも虚しく、俺のアレは完全に全開状態になってしまった。
そう、マリリの太ももに密着したままに。
主張をし始めた瞬間から、全開状態の今もズボンと言う薄い布越しに、マリリの柔らかな太ももの感触をしっかりと感じる。
俺が分かる位だから、マリリもきっと分かってしまっているだろう。
しかもマリリは無言のままだ。
これは、多分恐らくきっと確実に100%気付かれている・・・だろう。
「あっ。」
マリリが小さく呟く。
それと同時に偶々重なったマリリの右手が俺の左手首をきゅっと掴む。
2人きりのこの空間に、俺とマリリの僅かな息遣いだけが響く。
これ以上、自分の欲望を抑える自身が無い。
俺は生唾を飲み込んだ。
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