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第2章 3話 そこで俺は見てしまった・・・

ラッキースケベを超えるハプニング発生!?

急接近する大地と・・・


 やはりこの異世界でも住居に関しての考え方は同じなのか、台所以外の水場はある程度近場に纏めて配置される事が多い。

 この街では大きめのこの家でもそれは例外では無く、風呂場とトイレの場所は近い。

 

 そう近いのだ。

 俺はその風呂場に近いトイレに向かっている。

 向かっているのだ!


 というか近いどころか、繋がっているんですよ、脱衣所と。

 

 この家の風呂はそこそこ広い。

 ざっと12畳ほどの広さが有り、風呂場に面し引き戸で区切られた脱衣所も同じく12畳程の面積が有る。

 で、トイレに行くにはこの脱衣所を通る必要が有る。

 というよりも脱衣所に併設されるような配置になっている。

 まるでミニ銭湯とでも言うような作りだ。


 ぶっちゃけ気まずい。


 なので普段夜とかにトイレに行く時は、必ずマリリとマリスがお風呂に入っている時間帯は避けているのだ。

 一眠りする為にとりあえずトイレ行っとくか程度のつもりだったが、なんか次第にめっちゃ我慢出来なくなってきた感じだ。


 俺は恐る恐る脱衣所のドアを開ける。

 脱衣所へ入るこのドアは普通の引き戸だ。

 念の為ノックしてみるが返事はない、当然だがマリリもマリスももうお風呂に入っている様だ。

 少し安心すると同時に、若干の残念感も感じつつ俺はそっと脱衣所に入った。


 別に覗こうとかそういう訳じゃない、あくまでもトイレに行くだけだ。

 だけど何故か自然と忍び足になってしまう。

 いや、多分普通はなるだろこのシチュエーション。


 脱衣所にはまるで温泉街の銭湯によく有るような、竹で編まれた籠が置いてある。

 脱いだ衣服を入れる為の物だ。

 当然、それぞれの籠にマリリとマリスの脱いだ衣服が置かれているのだが、ついつい自然と目が行ってしまうのは男の悲しい性なのか。


 そこで俺は見てしまった・・・


 そう、マリスのパンツを。

 

 マリリは衣服を綺麗に畳んで籠に入れてあるのだが、マリスは適当に籠に放り込んだ感じなのだが、パンツが籠の縁に乗っかっている。


 白とピンクの縞パンだ・・・。


 見ちゃダメだ!見ちゃダメだ!見ちゃダメだ!・・・見ちゃ・・・


 まぁちょっと位なら・・・


 別に手に取るとかそういう訳じゃない。

 ちょっと視界の端に入るだけ。

 たまたま偶然的に、視界の端に映像の一部として映るだけだから。


 心の中でそんな言い訳をしつつ、そのパンツをマリスが履いている姿を想像してしまう。

 いやいやいや、マリスはまだ14歳。

 現代社会で言う所のJCと言う奴じゃないか。

 何考えてんだ、俺・・・アラフォーのおっさんなんだからマリリならまだしも、マリスのパンツ見たって・・・


 ヤバイ、反応してきた・・・。


 何が?いや、考えるな意識を逸らすんだ、視線と共に!

 俺はとにかくトイレに駆け込んだ。

 忍び足で。


 トイレの中で深呼吸。

 目を閉じ、まずは気持ちを落ち着かせる。

 うんダメだ、目を閉じるとそこにはパンツ姿のマリスの姿が浮かんでくる。

 ならば素数を数える、こういう時の常套手段だ!


 くっそ!ガチで何の役にも立たねぇ!

 なのにあっちは勃って・・・


 とにかくこれはもう自然に収まるのを待つか・・・

 このままじゃ小便もしにくいしな。

 時間が解決してくれるかと半ば諦めかけたその時、恐れていた事態が発生した。


 マリリとマリスがお風呂から上がってきたのだ!!!


 風呂場の引き戸を開けるガラガラといった音が聞こえた。

 聞き違いだと思いたかった。

 だが現実は非情だった。

 マリリとマリスの話し声が聞こえる。

 

 ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!

 俺の心臓の鼓動はレッドゾーンを振りきっていた。

 どうする!?どうする!?

 俺は頭をフル回転させる。


 いやまてよ、冷静になれ自分。

 俺はあくまでもトイレに用を足しに来ただけだ。

 決して、決してやましい事をしに来たわけじゃない。

 たまたま偶然、運悪くマリリとマリスがお風呂から上がってきただけの事だ。

 それにお風呂上がってからいきなりトイレとか行かないよな。

 だから大丈夫だ。


 よし!決めた!このままやり過ごそう!

 これしか無い!


 俺はとにかく物音を立てないようにじっと待ち続けた。

 1分1分がとても長く感じる。

 まるで喉元にナイフでも突きつけられているかの様な緊張感が駆け巡る。


いつもお読み頂きまして、ありがとうございます。

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