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第43話 シャオの提案

今日はさらっと読みやすいよう、1000文字程(42話)と1300文字程(43話)に、2話に分けて投稿致しました。

宜しくお願い致します。

 まずは左右の車輪を繋ぐシャフトの製作。


 破損したシャフトを車輪ごと外す為に、一旦荷室の荷物をある程度降ろして車体重量をなるべく軽くした。

 手頃な岩と少し丈夫そうな木を伐採し、組み合わせテコの原理で車体を浮かす。

 その隙に先に製作用意した丸太を各部分に滑り込ませ、ジャッキアップ時のウマにする。


 ほぼ空車状態とは言え、テコの原理だけで浮かすには相当の力が必要だった。

 油圧ジャッキなんて贅沢は言わないから、せめてパンタグラフジャッキが欲しい所だ。

 こういう事態に対応できるよう、クムリ村に戻ったらミトンさんに作れないか掛け合ってみるか・・・


 木材は運が良く手頃な太さ硬さの木が周囲に沢山有った為、これを利用した。

 背丈は3~4メートル程で太さは様々だが、杉に良く似ており幹も真っ直ぐに伸びていた。


 最初ノコギリで伐採しようとしたのだが、マリスがお得意の魔法による風の刃であっさりと伐採。

 ジャッキアップ時に使用したウマ替わりの丸太も、この方法でマリスがあっさりと作ってしまった。

 これには一同、拍手喝采だった。

 かなりの時間短縮が出来たし、魔法の便利さを改めて実感した。


 車輪は元々もシャフト貫通式だったので基本的な構造は同じ物としたが、クムリ村までとはいえ若干の耐久性を持たせたかったので、車軸と車輪の間に堅そうな枝を選びくりぬき、肉厚なカラーを取付けた。

 出来れば高荷重用のベアリングかオイレスブッシュなんかを採用したいと所だが、流石にベアリングはこの世界に無いようなのでそこは妥協する事にした。

 カラーを製作するのに調度良いハンドドリルが有ったので良かったが、このままでは筋肉痛になりそうだから後でマリリにヒールを頼のもうと思う。


 車輪のスポークも何本か補強を加え、足回りの応急修理は完了。

 馬と繋ぐ部分も製作し直した上で、補強を加え完了。

 スコッパ達が手際よく指示に従ってくれ色々と並行作業で進める事が出来たので、予想以上に速く進める事が出来た。


 「よし、取り敢えずはこれで良いでしょう。これならクムリ村まで走る分に問題は無いでしょう。」


 「おお、素晴らしい。大地殿は冒険者以外に鍛冶職人としても活躍されているのですか?」


 シャオが修理の終わった荷車をマジマジと眺めながら感心した様に問いかける。


 「いえ、今の所は冒険者としてですが、前職はそれに近い仕事をしていましたので多少の物なら道工具と材料、時間さえ有ればまぁある程度は。それに今回はみなさんのご協力が有ってこそのものです。」


 するとシャオは腕を組み左手を口に当てると独り言をつぶやき出し、部下を手元に呼んで何やら話し合いを始めた。

 小声なので何を言っているかまでは、はっきりと聞こえない。

 少ししてシャオとその部下達が腕を解き、改めて俺に向かい合う。


 「大地殿これは提案なのですが、クムリ村に戻ってから直ぐにでも鍛冶職人としてギルドに登録しませんか?もちろん冒険者以外のギルド登録にはそれなりの実績や経験が条件にありますが、今回の件をその実績としてレープ商会が後押しをさせて頂くと言う事で。隠す理由も無いので単刀直入に結論から言いますと、私共レープ商会は、大地殿を仕事のパートナーとしてご指名させて頂きたいと考えます。」


 「はい。え?は?ええっ!?」


 シャオの突然の提案に俺は少しフリーズしてしまった。


いつもお読み頂きありがとうございます。

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