第2章 48話 魔法についての纏め、その1
「確かに例が無いわな・・・
ん?あれ?魔法の属性って5つなんだよね?
だとしたら闇属性の魔法って、どの属性になるのですか、先生?」
「それはですね、そのままの通り闇属性です。」
「ん?ん?」
だとしたら6属性になると思うのだが、どういう事だろうか?
もう一度聞き直そうとしたが、マリリが説明を続ける。
「先にご説明しました5属性というのは、あくまでも『一般的な魔法』の分類と言うだけで、闇属性魔法は一般的では無いのでそれに含まれてないのです。」
「あ、成るほど、言われてみればそうだね。」
ちょっとした引っ掛け問題・・・と言うほどでも無い、少し考えれば分かる事だった。
闇属性魔法はそもそも魔族のみが使えると言っていたのを思い出す。
魔族しか使用できない魔法と言う時点で、一般的では無いのが納得できる。
そこで少し俺の中に疑問が生じ、マリリに質問してみた。。
魔族が使う魔法を何故『闇属性』と言うのかという疑問。
それならば『魔属性』の方が自然な気がするが。
「それはですね、魔族には『闇の眷属』なんて二つ名もありますので、それで闇属性なんて最初に言い出した人が居て、なんとなくそれが浸透していったそうですよ。」
なんとも拍子抜けな回答だったが、どこの世界もそういう事ってあるんだなとちょっと呆れた。
そこそこ良い時間になってきているが、折角の機会なのでもう少し色々と教えて貰う事にした。
それを含めて今までの事を纏めると
・一般魔法は、5属性、『水』『風』『火』『土』『光』
・『闇属性魔法』は魔族のみが行使する事が可能な為、一般魔法としての属性には含まれない。
・そもそも闇属性魔法は、人間が行使出来る魔法と同じ意味での魔法かどうかは不明。
・5属性魔法と闇属性魔法のどちらにも属さない魔法、『精霊魔法』が有る。
・一般魔法は個人の体内に保有されている『オド』を消費する事で行使出来るが、精霊魔法は『マナ』を使用する事で行使出来る。
・『精霊魔法』はエルフ族等その他の部族の血が混ざっていれば行使する事が出来るが、純粋な人族は行使する事が出来ない。
・『魔法陣』を用いて魔法を長期間・長時間に渡り継続し続ける事が出来る魔法を『魔術』と言う。
・魔法陣の製作は魔術士ににしか出来ないが、完成された魔法陣を使用することは魔力の無い一般人にも使用する事が出来る。
・魔術士が使用している魔法石が施されたロッド等はあくまでも魔法力の増幅装置であり、ある程度以上の能力を有した魔術士ならば武具無しで魔法を行使出来る。
・特殊な魔法石に特定の魔法を込める事で、詠唱を行う事無く魔法名だけで瞬時に魔法を発動する事が出来る。
・魔法石に込められた魔法を発動するには魔力が必要な為、魔術士にしか使用出来ない。
・俺が過去に体験した『認識阻害』の魔法は『光属性』に属するが、元は『闇属性』の発展形とされているが詳細は分からない。
・同じ様に闇属性魔法から発展されたと言われている、一般魔法は他にも存在する。
ざっと纏めるとこんな感じだ。
取り敢えずノートにひたすら書き連ねた。
後日、もう少し分かり易い様に纏めるとしよう。
俺がノートに書き終わったのを確認し、少し間を置いて、マリリが続ける。
「ここから先は私の、私とマリス2人の推測なのですが・・・。」
俺はペンを開いたままのノートの上に置き、2人に向き直る。
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