表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ココロノヨリドコロ

作者: Soraきた

君は今夜も足のかかとに向かって、話しかけている

ばんそうこうを外しながら、ときどき表情をゆがめては

僕の言葉を丁寧にひろっている

社会人1年生となり、慣れないヒールで足が痛いのだろう

最近は僕よりもばんそうこうの存在が大きくなっている

以前は、今度の休みはどこに行こうか迷うくらいにいろんな場所を

お互い話していたけれど

今は君の優先順位に、僕が合わせている


ココロノヨリドコロ

君の笑顔は、どんなときも僕をやさしくつつんでくれる

肩より少し長い髪も

たまに短く切ったときも

少し遠慮がちにテーブルに置くハンバーグも

僕にとっては新鮮なこと


ココロノヨリドコロ

君にはまだ伝えていないけれど

君の言葉にはとても感謝している

ときどき怒って帰ってくる僕に間を置いて話す言葉

僕が冗談で話す言葉のひとつひとつを因数分解で解いてみては

遠慮がちに話す言葉

何もしゃべらない日、そのあとの一言も


ココロノヨリドコロ

君は強い人間ではないと思う

迷うこともあるだろうし、泣きたくなる瞬間もあると思う

とまどって、寄り添って話を聞いてほしいときもあると言う

だけど、僕が大丈夫?と聞いても、大丈夫と言う

君はとても弱い人間ではないと思う

強さを知ったやさしさを持った女性であると


ココロノヨリドコロ

僕に対しては、ほとんど要望がないようだけど

たまには言ってほしいと思うときがある

それは頼りがないと感じたとき、君が無口で黙っているときに

仕事で会えない日が続いたとき


僕は君をココロノヨリドコロとしている

君が僕をココロノヨリドコロにしているように


君が伝える言葉のすべてをココロノヨリドコロにしたいと思う

君は僕が伝える言葉の4分の3をココロノヨリドコロにしたいと思う


僕が君を思う気持ちの4分の3をココロノヨリドコロにしている

君が僕を思う気持ちのすべてをココロノヨリドコロにしていたい


二人のココロノヨリドコロはお互いの気持ちや伝えたい言葉に

負けないくらい強いココロノヨリドコロとして

これからも持ち続けたいと思う


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ