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召喚された者達の狂想曲  作者: 山トマト
冒険者を始めよう
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4話 ご契約はおすみですか?

うぁーメンテに巻き込まれて半分消えたー

 スカルがジョーとともに1階の受付に下りると受付嬢が声をかけてきた。


「おはようございます、昨日は眠れましたか?」


「はい、おかげさまで。よく眠れましたよ」


 昨日とは全く違う言葉遣いにジョーが驚いている。


「……誰よ?お前…別人じゃね?」


「ひどいな、昨日言ったじゃないですか、状態異常だったと」


「それでも、変わりすぎだ」


「ガトーさん、マリーナさん、おはようございます」


「その様子だと、治ってるようね」


「まだ少しだけ残っているようですが、まぁ大丈夫でしょう」


「じゃ早速登録するぞ。昨日も言ったがお前は特別だ、ステータスをすべて書き出してもらう。

 なに、他のやつには漏らさん」


 渡された紙は白い普通紙だった、ペンが万年筆なのは作りやすさからなのかも知れない。


「では、これを」


 書き出したステータスをギルド長に渡す。


 名前:スカル

 称号:召喚されし勇者、眠り人

 職業:なし

 種族:人

 状態:精神不安定(微)

 攻撃力:10

 防御力:10

 魔法力:10

 スキル:不壊、骨、属性「火」


「勇者だと?!そんな馬鹿な…いや、しかし…

この件は王都の本部、王城に伝わることになる拒否権は無い」


「他国の召喚魔法陣を照会、現存する勇者の確認といったとこですか」


「そうなるだろうな」


「今召喚陣があるのは王国、獣国、鋼国、森国の4つであってます?」


「いや王国はずいぶん昔に壊れているらしい」


「ならば、私の陣は王国でしょう」


スカルは夢の内容をほぼ覚えている、その中で習ったことに召喚陣のこともあった。

更には今自分が骨である理由が3つの召喚陣のせいであり、それが当時のままだとすると他に召喚もできず壊れているようにしか見えない人国のもので間違いなかった。


「なぜ分かる?」


「自分の召喚された魔法陣ですし、なんとなくですよ」


「とりあえず登録してしまいましょう、こちら手を」


 カウンターに取り付けてある水晶板に手をかざすと、空間にステータスの内容が表示され、間違いが無いか確認のためのメッセージが表示される。


「ずいぶんとハイテクな水晶ですね」


 空中に表示された了承の文字を押し、これでいいのか確認する。

 こちらからは見えないようになっているのか受付嬢の前に画面が現れるも文字は見えない。

 その画面を操作し、後ろに有る水晶の装置から1枚のカードを引き抜き、渡される。


「はい、これで登録完了ですよ。こちらがスカル様のギルドカードとなります。

 このまま使い方の説明をしますので、まずカードの真ん中に指を置いてください」


 それは手のひらサイズの水晶のような透明な鉱石で出来た板で周りを金属で縁取りされており、見た目より非常に軽かった。

 そのカードの真ん中に指を置くとカードの上の空間に画面が表示される。


「メニューが表示されましたね、

 依頼状況、ステータス、メール、マップ、アドレス帳、設定の表示は出てますか?

 では次にそれぞれの説明をしますね」


 カウンターに表示されている画面の内容が変わり『ギルド規約確認表』と表示される。


「ステータスはそのままですが、更にギルドカードの機能としてランク、アイテム、所属、拠点等をギルドで設定できます。

 ランクはギルドでの貢献度を表します。HからA、Sまででそれぞれ+と-がつきます。

 ランクが高いほど、依頼の達成率が高いということを表しますが、採取、討伐、護衛の三種類のランクの平均が総合ランクとなるので討伐のみでは高ランクになれませんのでご注意ください。

 アイテムはカードにアイテムを仕舞っておけます、容量はそれほどではありませんのでご注意ください、大体平均リュック1つか2つ分になります。

 次に所属ですが、こちらはパーティやユニオンの登録となりますが……」


 ちらりとスカルの後方、ギルド長がいるであろう場所を見る。

 飛ばして進めるように指示でもあったのか、説明を飛ばされる。


「パーティを組むときに説明を受けてください。

 拠点はどの支部に所属しているかを示すものです。

 年配の冒険者は結婚して定住した場合でも護衛依頼等でその場を離れることがあります。

 その際に死亡した場合、拠点に登録されたギルドに遺品の配達等の手続きを行いますので必ず登録をお願いします。

 若い人は旅を続けることも多いのでその都度ギルドで登録変更の手続きをしてもらっています。

 この場合は出生地等を別情報として登録します」


 この後メール、マップ、アドレス帳、設定、依頼の受領の説明を受けた。

 ほとんどスマホをそのまま利用したようなシステムになっているようだ。


「最後に、戦闘中にギルドカードの機能は使わないようにお願いします。

 使えないわけではないのですが一時期無理に使おうとして隙をつかれ死亡した冒険者が大勢いたので戦闘時のギルドカードの使用は禁止です。隙を作らず使えたとしてもやめてください」


 回復薬はポーチ等に用意しそこから使用するように注意を受ける。

画面に表示されている規約に一通り目を通して名前を書くように言われる。指で文字を書くとどうやって認識しているのか画面に同じように記入される。


「以上を持ってギルドの登録を完了とします」


 あとでこの冊子をお読みくださいと小さな冊子を渡される。

 登録費、初期装備費は無利子で貸し付けますのでと言われ、後で申請してくださいと書類を渡されてた。


「では、スカルとミリーは私の執務室に、ついてきてくれ。ほかの者は解散だ」


受付嬢ミリーとスカルはガトーに連れられギルドの3階にあるギルド長室に入ってく。




「まずはミリー合格だ」


「やった……これでギルド職員に正式採用に……」


「えーっと、つまり?」


「はい!最終試験もかねてギルド登録の実施試験です!」


「下に言ってマリーナの指示に従え」


ミリーは失礼しますと部屋を出て行った。


「ふむ……この辺で新規に登録する人物が居らず仕方なく私の登録を利用した…と、言ったところかな?」


「そんなとこだ、ちなみにギルド組織や登録に使った装置、ギルドカードの機能は過去の勇者が開発したものに改良を重ねていったものだ。似たようなものが元の世界にもあったんじゃないか?」


「あぁ、私のいた世界でもあったがここまでの物は無かったな」


「なら、移動手段はこの世界が遅れているだろうな、今までの勇者の話ではそうだった、科学はこの世界ではあまり進化しない。

エンジンは制御できず、火薬は手間の割りに威力が低い、蒸気機関も安定しない、これだけは覚えておけ、世界は精霊で動いていると」


「ギルド長…あんた何者だ?」


「そんなことよりお前は王都までの移動費でも稼いでろ」


とりあえず装備の代金も借り受けて準備しろといってスカルは部屋から出された。


ちくしょう、直接書くのなんか楽なんだよぅ

ミスったー

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