目次 次へ 1/3 空洞の対 俺の体の中は空洞だ。 握った拳で腹をたたくと鼓のように鳴り響く。 頭は詰め物でいっぱいだ。 ごそごそと乾いた何かがそこにある。 空っぽの俺たちは群れ、重なり、塊をなす。 互いを支えあう力はなく、ただもたれかかり、緊張もなく、沈み、淀む。 囀る小鳥が現れる日を待って、朽ちていく。 お前は何者だ?俺は何者でもない。 何者でもないお前なら、俺とお前は対になろう。 日の目も浴びぬ、この奥底で。 温もりに満ち満ちた過去を背負い。