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野生猫娘と“増幅”の力

薄暗い訓練場。

俺はまだ現実を受け止めきれていなかった。


――俺が共鳴者?

そんな馬鹿な。

昨日までただの無職、社会に弾かれた人間だったのに。


目の前では、猫耳の少女が尻尾を揺らし、鋭い瞳で俺を睨んでいた。


「人間、あんた……ただの雑魚に見えたけど」

彼女は牙を覗かせ、唇を吊り上げた。

「もしかして、面白いかもね」



試験と称して彼女が跳びかかってきたとき――俺の胸の奥から、あの熱が走った。

光が弾け、彼女の動きが一瞬で速くなる。


「なっ……!? 身体が軽い……力が溢れてくる……!」


彼女は驚きに目を見開き、笑った。

野生の獣が狩りを見つけたときのように。


「ふふ……わかった。あんた、ただの人間じゃない。

 ――“増幅者アンプリファイア”だ」



スーツの女が腕を組みながら頷いた。

「そう。通常の共鳴者よりも強力。触れるだけで相手の潜在力を爆発的に引き出す……。珍しいわね」


俺は震える声で問う。

「それって……本当に“仕事”になるんですか?」


猫娘がニヤリと笑う。

「なるわよ。あたしを最強にしてくれるなら、あんたの価値は保証する」


俺はただの無職だ。

でももし、この力が“職”になるなら――。


逃げ続けていた俺にも、生きる意味があるのかもしれない。


こうして俺と猫耳の少女との、奇妙な訓練の日々が始まった。

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