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4 心配は無用だった

 もやもやしたまま日々を過ごすことも、隠し事を宏樹にすることも、性分ではないので、普通なら、こういう小説や漫画の世界ならモヤモヤしたまま、ヒロインとヒーローのすれ違いや、私以外の女の人と!?信じていたのに…となるのだろう。



 どこからが浮気になるのか?とか邪道だ!そんなもん、浮気をしたかどうかよりも、疑惑が発生した段階でアウトだ!


と、夕飯時にドラマにツッコミをいれる私は、宏樹に当然同意を求める。


宏樹も当然同意する。



 忖度でも無理やりでもなく、ふたりともそういう価値観になるのだ。長年一緒にいると価値観も似てくる。


 なので、聞くのだ。明確にしておくのだ。


これ夫婦の長続きの秘訣。曖昧にはしない。不安不穏は直ちに払拭!

見て見ぬふりは実は一番駄目だ。



 「ひろくんさ、異世界での出来事は後腐れないからと、こっちで出来ないことを満喫するのは良いとしても、常識の範囲やで。

 お互いの信頼や信用、愛情を裏切り行為したら、離婚な。


 わかってると思うけど。あっちにいたらアーサーの人格に染まっていくとしても、根底に変な願望があるからそれが出てくるのかもしれんから、そこんとこはちゃんとしてな。


 言わずもがなやけど、友達に無理やりとかやってないから浮気やないとか、そんなもんは関係ない。ちゃんと断れ。断れる地位やねんからな。

 そして、疑惑が発生した段階でアウトや。これは現世と変わらんからな。」


 宏樹はきょとんとした顔で


「当たり前やん。何言ってんの?羽奈さん以外に興味なんてわかへんわ。


 ただ、言い訳と違って、異世界なのか原作なのか、何かに無意識に引っ張られる、強制力って言うの?そういうのあるかもしれんから、逐一確認して、ちゃんとお互いがお互いでいれるように調整しよう。


 そして、いくらあっちが楽しくても、どちらかが苦しかったり辛かったりするのなら、もうあっちには行くのやめよう。人生二重の苦しみを背負う必要はないし。

 薄情みたいやけど、あちらの人達よりも、ホームグラウンドはこっちだ。

そして、あっちに俺等が行けなくなっても、俺等の抜けたアーサーとアンはちゃんと生きていけるはずだ。そこんとこは忘れないようにしよう。


 こっちにいるときと同じ、何でも話し合う。

信用してるしてないじゃなくて、不安は話し合って解消していく。それでいい?」


 「わかった。すごくスッキリした。ひろくんにちょっかいかける女がいたら全力で拒んでな。私も抵抗するし。

 わざと被害者ぶって興味を自分に向けようとかそんな漫画もあるねん。

 みっともない嫉妬とか言って断罪したりすんねんで。おかしいやん。

嫉妬させるような裏切りをしてて、何言うてんねん!やわ。


 だから、私は嫉妬するで!好きやから嫉妬するねん!ひろくんは私の旦那さんやもん!当然やん!」


 「嫉妬させることもしないと思うけど、俺もやで。羽奈さんかて、ふわぁ〜とイケメンらにやられたらあかんで!」


 「そこは、ひろくんが颯爽と現れるんやで。」


 「おう!そうか!とにかく出来るだけ、こっちと同じように一緒に行動しよう。いつも一緒だ!」

 「いつも一緒!」


 釘は刺した。ここまでの思想統一をしていれば大丈夫なはず。


 信用信頼してるから、信じているから確かめないのではない。


 例え、信用信頼していても、本人の気付かないうちに…ということもあるし、自分が不安になる、相手が不安になったなら、その時点で信用や信頼なんて綺麗事言ってる場合じゃない。不安になり、自分に自信が無くなるから

相手に伝える確認するのだ。逆に言えば、確認出来ない仲になっているほうがマズイのだ。


 信じるという漢字の成り立ちはわからんが、人に言うと書いて

信という文字ならば、何も言わなくても…というのは違う。逐一要確認。


 それができる事、それを許してくれる宏樹に感謝で、

それを感謝してる羽奈にも宏樹は感謝してるのだ。


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