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13 振るときは全力で振るべし

 やっとお帰り頂いた。クララのアーサーへの一目惚れ告白不祥事のせいで、アンの親切心は木っ端微塵に砕け飛んだ。


 告白された時、間髪入れずにアーサーはこう放った。


「悪いんだけどさ、僕、アンの婚約者で気持ちは夫なんだよ。普通こういうとき告白うれしかったよ、ありがとうとか言うものなんだろうけど、キミ鈍いしさ中途半端なこと言って希望持たれても困るから、ハッキリいうね。僕、頭悪い子嫌いなんだ。人をいじめる子やバカにする子はもっと嫌い。まぁ、キミがこれから必死に勉強して行いを改めたら他の貴族とは結婚出来るかもしれないが、今のままではダメだね。ああ、言っとくけどキミがいくら成長して改めても例え綺麗だと言われるようになっても、僕はアン一筋でアン以外とは結婚しないし、来世でもアンとずっと一緒にいるつもりだから。

とにかく、キミだろうが誰だろうが1%の可能性もない。だから無駄だからね。諦めてください。」


とガッツリバッサリ。

マリラとサリーが爆笑しまくってはいたが、すっと笑いが止まったかと思ったら、サリーがロッテに告げた。


「アンの機嫌損ねたからね、よりによってアーサーに告白とか、なんでアーサーには関係ないこの場にアーサーや親の私がいるか、まだ子供だから分からなかったとは言え、我々は貴族だからね。この年で婚約者がいるのは普通だし。そこんとこも含めてよ〜くクララに教えなさいよ。家庭教師にばかりに教育や躾を任せないであなたもちゃんとクララのことを見て教えるのよ。」


ただ、マリラに至っては「子供のことだから気にしないわwでもこの二人に割って入るのは止めたほうがいい」と最後まで爆笑していた。


 この爆笑が実はロッテとクララの何度めだ?のやらかし顔面蒼白を和らげた。


 全員が目くじらを立てるのは良くない。逃げ場を確保するからこそ相手も素直になれるところもある。


 そんなこんなで恐縮しながらも、ようやくロッテとクララは帰っていった。クララは「ごめんなさい。一目見たときからすっごいカッコいい王子様がいて、私の事庇ってくれたから王子様も私のこと好きなんだと思っちゃった…」と白状した。


 とにかく基本的なこと、常識、マナー・モラル等、7歳の子供にしては現代なら酷なことだが、こっちの世界はお貴族様の社会。何が命取りになるかわからない。


なので、領地校外学習案は保留。まずはラーク家で出来ることをやってからだと言うことに落ち着いた。


 一時の情に絆され、領地校外学習案を出したが、あの告白がなければ連れて行って、またアンポンタンな騒動を引き起こしてたかもしれないと、少し自分達の子供が優秀だったことを忘れ、子供でもこのくらいは解るだろうの判断基準がとんでも無いことを引き起こしかねない、よそん家の子供を易易と引き受けるのは危険かもしれないと思い至ったマリラとサリーだった。


 アンはと言うと、流石に気疲れに体力も削がれ、フラフラと自室に戻ろうとしたので、アーサーが慌てて寄り添い、今日は夫達にも今日の出来事を報告したいし仕切り直したいのもあり、レッド家にグリーン家がお泊りすることになった。


と言ってもいつものことだ。わりとしょっちゅうこの家同士は互いに泊まりあってるので、もう互いの家に自分達の部屋まで完備しあってる。本当便利だな、金持ちは。とアーサーは思った。


 アーサーは現世でこんな時に羽奈がよくフラフラになることからこちらでも急にバタンキューとなりそうで、そして自分も訳がわからん騒動に殆ど聞いてなかったが終盤だけ参加したらエネルギー削がれた!と思ったので、アンと一緒に休むことにした。


 何分、子供だ。元気が有り余っているとはいえ、中身は大人だ。しかも、アーサーと宏樹の人格が共存してて、バランスを取るのが難しい。そしてアーサーは寝るのが大好きで布団をこよなく愛する質。なので、アンが寝るなら、休むなら、どこまでも一緒に共にするということで、自分も寝るのだ。


 アンはとても繊細で、ちゃんと頭では仕方のないことと理解はしていても、その対象や出来事に向き合う時のエネルギーの使い方が半端ない。でも、相手はそう受け取るとは限らない。アーサーの場合は、基本人に期待しないのでそんなにくたびれないし人間関係のトラブルも少ない。


でも、アンはつい一生懸命になり、尽くしたあげく肩透かしを食らい、そのダメージがとてつもなく大きいようで、今回もそのパターン。違う世界にきても性分と言うのはそう簡単には変わらないし、それが羽奈でありアンである。そんな彼女が大事で愛おしいアーサーは、知り尽くしているからこそ心配になり、傍にいたほうが良いタイミングを知っているのである。


 そして、爆睡した。二人は夕食も取らずに爆睡した。

 

 爆睡して目が覚めたら、二人同時に寝たからか現世に戻ってきていた。


  




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