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赤坂さんに告白したい…  作者: ピンクのちょんまげ
1/3

今日の秋坂さんは、ちょっと斬新だね

 雲一つない晴天。

 まぶしい朝日は、主人公であるタカシ君へスポットライトを当てているようだった。

 

 朝日を感じているタカシくんは、少し頭の悪い少年だ。

 

 朝日が、秋坂さんへの告白を応援してくれている気がする!

 なんせ、秋坂さん告白ゲージが100になったんだから!



 秋坂さん告白ゲージとは、ヘタレなタカシ君が作り出したタンクのようなものだ。

 タカシ君の秋坂さんに対する言動により、そのゲージは変動していく。

 100になるとタカシくんは、秋坂さんに告白すると決めているのだ。

 ただ、バカなタカシくんは気づいていない。

 そんなゲージを作ってしまえば、より告白のハードルが高くなってしまうということを…。


 んー、どうやって告白しようかなー。

 振られるのは、恥ずかしいしな。

 席について考えだしたのはいいものの、人生初めての告白で頭の中が混乱する。


 お花畑のタカシ君を置いておいて、物語の説明をしておこう。

 タカシくんは、高校1年生の16歳の男の子だ。

 身長は165センチで、上記の通り、ちょっと頭の弱い子である。

 そんなタカシ君が恋をしたのは、先日席替えをして隣の席になった秋坂さんである。


 彼女は、黒髪ロングで高校一の美女であり、モデルからのスカウトもあるほどだ。

 毎朝、登校中に告白されるのが日常である彼女は、ひびタカシ君をいじるのを謎の生きがいとしていた。



 朝のチャイムが鳴った。

 隣の席には、秋坂さんが座っていなかった。

 あれ、今日、秋坂さんは休みなのかな。

 せっかく、告白しようと思っていたのに…。


「よし、出席を取るぞー!秋坂はきてるかー?」

 

 バン!

 

 扉が、勢いよく開かれた。

 入り口には、知らない人が扉を開けていた。


 すると、教室中の人たちが頭を下げ始めた。

 先生に至っては、土下座である。


 え、え、え、何なに!?

 扉の開く音にも驚いたが、それよりもみんなの行動が気になる。

 何が起きるんだろう、取り合えず、頭を下げておこう。

 

「秋坂様のおなー-りー-。」

 

 太鼓とともに、彼女の名前が呼ばれた。

 そして、


 ぱからぱから、と馬に乗った甲冑を着た秋坂さんが、教室にはいろうとしていた。

 だが、入り口の関係で入れなかった…


 

 いやいや、太鼓の音は何!?

 いやいや、あの格好なに!?


 朝から、起きた出来事についていけない。

 今日…寝不足だったっけ?

 目をかいても、秋坂さんは変わらずいるな―…

 あれー?


 ガシャリ


 馬を降りて、僕の隣に秋坂…さまがやってきた。

 

「タカシ君、おはよう」


 いつもの天使の声が、聞こえてきた。

 

「お、おはよう、秋坂さん。今日はいつもより、なんか、派手だね…」


「そうかな、昨日の甲冑の色違いだよー。まさか、覚えてないのー?」



 ぼくは、雷に打たれた。

 きのうは、制服だったような?

 覚えてないのー?って覚えてないも何も、知らないよ。

 色違いの甲冑手何なの?

 あー、頭が割れそう。

 とりあえず、覚えたくないっては言いたくないな。


「覚えてるよ…。昨日のも派手だったよね?」


 にやにや、しながら見てくる秋坂さん。

 かわいいな。

 

「ふーん、どんな色だった?」

 

「えーと、今日が赤で昨日はピンクだったっけ?」


 秋坂さんの眉間に、若干しわができた。

 あ、間違えてしまった…

 

「やっぱり、覚えてないじゃん。きのうは、バーガンディの甲冑だったよ。」


 バーガンディ!?

 色あてのクイズでも、その答えは出てこないよ。

 そもそも、バーガンディって何色なの!

 

 それ以上、朝の秋坂さんは話してこなかった。


 秋坂さん告白ゲージ100→99


 

 

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