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08 遠藤修平6

「なるほど。それを君は信じてその男の頼み

を聞くことにした、というわけだね。でも、

それだけでは話の流れがおかしいんじゃない

かね?」


「そりゃまあ、そうだな。発火能力を見せら

れて脅された、という訳じゃない。そいつも

脅しではなく依頼だと言っていた。なぜ俺の

ところに来たのか、までは言わなかったけど

ね。」


「何らかの取引、申し出があった、と言うこ

とでいいのか?」


「ご想像にお任せする、ということでいいさ。」


 修平は高弥にもそのあたりの事情を話して

はいなかったので、高弥もじっと状況を見守

っていた。


「黒尽くめの男かと思ったが、火の民が動い

ていたとは意外だったな。そういえば奴はセ

ラエノから戻ってきたんだったな。」


「そうですね。早瀬課長、そのあたりは彼ら

には。」


「いいだろう。何の話をしているのか、解る

はずもないからな。いずれにしても、君たち

があの少女を見つけた、もしくは確保出来た

らすぐに我々に連絡をしてほしい。これは依

頼ではなく命令だ。」


「だから、命令だ、なんて言われて、はいそ

うですか、という馬鹿は居ないだろうに。こ

れだから国家権力は質が悪い。」


「そう邪険にするものじゃない。我々に協力

する、ということは君の父親の事業が上手く

行く、ということに繋がる可能性もある、と

言うことを理解するんだね。」


「そういうのを世間では脅し、っていうんだ

よ、覚えておくといい。」


 早瀬は修平の言葉にはまったく何の感情も

抱いていないようだった。


「ああ、それと君たちとは別に大学生が数人

いただろう。彼らは何か言っていなかったか

?」


「それっぽいのは居たな。いや、特に何も言

ってなかったが。これは俺たちが声をかける

と、特に抵抗もせずにどっかに行っただけだ。

亮太を襲ったようには見えなかった。半分は

女だったしな。」


「そうか、それならいい。彼らとはあまり接

触しないほうがいい。君たちのように荒事に

長けているわけではないが、あれはとても危

険なんだ。手を出してはいけない。これはた

だの忠告だ。」


「それは自分で判断するから放っておいてく

れ。」


 二人の内情職員は連絡先を残して立ち去っ

た。


「どう思う?」


「今のところ情報がなさ過ぎて判断がつきま

せん。やはり、先にもう少し事情を話しても

らっても?」


「ああ、解った、全部話す。お前たちも聞い

ておいてくれ。巻き込んでしまったのは本当

に悪いことをしたと思ている。実は、、、」


 修平はそこにいた全員にいままでの経緯を

話始めるのだった。


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