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04 遠藤修平2

「遠藤さん、大変です。亮太がやられまし

た。」


 

 西口信一がベースに飛び込んできた。


「なんだ、どうした?」


「それが、」


 信一の話はこうだった。修平の指示で昨日

の少女のアパートを張っていたら突然亮太が

何者かに後ろから襲われたらしい。亮太と信

一がペアになっていて、渉と祐作の二人と交

代する時間が迫っていたので信一が渉に連絡

をしている最中の出来事だった。


 亮太のうめき声に振り返ると亮太が倒れて

いて、それを角材のようなものを持った数人

の男が取り囲んでいたのだ。


 信一は怖くなって亮太を置いて逃げてきて

しまったらしい。


「高弥、行ってくる。お前は待機していてく

れ。」


「わかりました。何かあったらすぐに連絡を

ください。」


「わかってる。現場に近づいたら携帯を繋ぎ

っぱなしにするから聞いていてくれ。」


 修平はちょうど出してあったホンダのCB

400スーパーフォアを走らせた。


 現場に着くと人だかりが出来ていた。


「何かあったんですか?」


 野次馬の人のに聞いてみると、けが人が倒

れていて、救急車で運ばれた、とのことだっ

た。


「高弥、聞いての通りだ。亮太が運ばれた先

は判るか?」


「そこの近くの恩田総合病院のようです。」


「あそこか。判った。すぐに向かう。」


 修平が病院に着くと亮太はICUに入って

いて意識がなかった。医者が言うには後頭部

を強く殴られていて、このまま意識が戻らな

いと危険、とのことだった。


 家族に連絡を、と言われたが、修平は亮太

の家族構成や連絡先を知らなかった。単純に

興味がなかったことと亮太も積極的に話をし

なかったからだ。


 高弥も信一や渉、祐作も駆けつけてきたが

誰も亮太の住まいすら知らなかった。何でも

すぐに調べ出す高弥が全く亮太の自宅を割り

出せなかったのだ。


「亮太が意識を取り戻さないとどうしようも

ないな。俺が亮太を巻き込んでしまった。謝

っても謝り切れない。」


 修平はICUの前でがっくりと肩を落とす

のだった。







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