津谷景子の二日目 その9
「でもお金とか大丈夫ですか? さっき競艇で勝ちましたけど、貯金とかしないの?」]
「別にこんなに勝つつもりなかったしね。それにお金が欲しいならロト7を買えばいいし」
それを聞いて、私はショックを受けた。
間抜けなことだが、予知で宝くじを当てると言う発想がまるでなかったからだ。
確かにロト7なら自分で数字を選んで買う宝くじなので、明さんなら当てられるかもしれない。
賞金は確か最大で八億円だった気がする。
八億円!
そう思ってみると、明さんはもう大金持ちになることが簡単にできるのだ。
予知って凄い!
じゃあ、ここでいくらお金を使わせても大丈夫だよね。
別に服を買うのは無駄遣いじゃないし。
そう思って、私はいいなと思う服をどんどん勧めていくと、明さんの両手に持つ袋がどんどん増えていった。
「あまりそういうのは着けないかな」とペンダントは断られたけど、それならばブレスレットを勧めるとそれはちゃんと買ってくれた。
私は声を大にして言いたかった。
ショップ店員の皆さん、いま福の神がここにいますよ。
結局、物凄い袋の数になった。
私が手伝って二個持つほどだ。
服を何着買ったか忘れちゃったけど、スーツは二着、靴は五足にアクセサリーは一つで、しめて八十万くらい使わせちゃったかもしれない。
最後に財布を見ると膨らみがほとんどなくなっていたからね。
さすがにそんな荷物を持って歩くのは大変なので、コインロッカーを四つ借りて入れると、ランチに行くことにした。
ちょっと買い物に夢中になりすぎて、ランチの時間から外れちゃったけどね。
もう午後の三時だし。
「明さんって甘いもの好きですか?」
「好きだよ。辛いものより甘いもの。お酒とケーキを出されたらケーキを食べるかな」
そこで私が気に入っているスイーツ食べ放題の店に行くことにした。
そこはスイーツだけじゃなくピザやパスタやハンバーガーも食べられる店なので、食事として行っても大丈夫なんだよね。
ワッフルやクレープなんかも目の前で作ってくれるし、アイスも自分でトッピングが選べるので、新宿に来るたびに行きたくなるお店なんだ。




