新しい携帯電話
百地様が羽柴様に迎え入れられて数日 やはり甲賀は既にいたそうだ だが明智の首を取って仇を討ったのも伊賀の者だその辺が考慮されて 仲良くしろと命令が出ているらしい すぐにとはいかないが 少しずつ仲も良くなってきたそうだ そう百地様からきた召喚魔法の鳥の足にくくりつけてあった手紙には書いてあった 伊賀と甲賀が仲よくかぁそれも私の知らない歴史だなぁ
「アヤメさん」
「はっ ここに!」
「百地様からの手紙です 読んでください」
・・・・・・・・・・・
「ありがとうございます」
「アヤメさん達は里に残らなくて良かったんですか?」
「私達は未だ修業中の身ゆえリーサ殿のそばを離れられません」
「そんなに刺客も来ないでしょうに?」
「いえいえ未だに刺客を放って来る 馬鹿共は後を絶ちませんゆえ良い修行になっておりますれば」
「そうですか 未だに馬鹿共は居るんですか!!?殲滅です!!殲滅するのです!!」
「大丈夫ですよ 強い刺客は来ませんゆえ」
「そういう問題じゃないです!!!私に弓引くとどうなるかを教えてやらないといけないのです!! 次からは死体でも良いです持って来て下さい 頭を覗きます そしてアジトを破壊します」
「アジトを破壊するときは私も連れて行ってください アジトを破壊する前に皆殺しにします そうしないと修業になりませんゆえ」
「分かりました 一緒に行きましょう その時はキクさんとカエデさんも連れて行きますか?」
「そうですね 2人の成長もみたいゆえ 一緒に行きましょう」
「そうですか では 次の刺客が来たときは絶対に私に知らせて下さいね」
「分かり申した その後のアジト殲滅の方が修行になりそうですからな」
その後馬鹿共は20あまり来てアヤメさん達と殲滅に行った その度にアヤメさん達は強くなっていった でもアヤメさん達が求める強さはまだまだ先にあるようだ どれだけ強くなっても 目的は達成できないみたいだ まぁ目的が達成されてそばから居なくなっても寂しいので 私としてはいつまでも目的が達成されない方が良いのだが そうも言ってられないだろう そのうち またイメージ魔法 トレースでアヤメさんの動きをトレースして 剣術魔法をゴーレムに付与して 修業をさせてあげよう
そして今月も納品の日が近づいてきた 今回は収納ボックス用のゲートの納品もあるから早めに作らなければ ミニ収納ボックスにゲートを10個入れたものをいくつか作っていく 勿論通常商品も作っていかなければいけない
魔力はとうに10000000を超えている一度神様に9999999まで上げて貰ったがその後も龍聖にご飯をあげたり 神殿にミニチュア神像を納品したりギルドに納品したり 刺客のアジトを殲滅しに行ったりと魔力を使っていたらまだまだ増えている そうそう暴風龍の鱗もあったね この世界にカンストって言葉は無さそうだ だからゲートをいくつ造っても魔力は切れない ミニ収納ボックスを造っても魔力が減った気配はない そんなわけで大量に作って 余計な分は無限収納に入れておく
ギルド間の情報共有は召喚魔法の鳥が採用されることが多い携帯電話はまだ普及していない取りに来るのが大変なのだゲートと一緒に携帯電話も普及すればもっと話が早くなるはずなんだが・・・携帯電話も改良が必要なのかもしれないな今魔力が届く範囲が馬で3日の距離までだ それ以上離れると届かない だから使い勝手が悪いのだ 魔力石をもう少し大きくして人から吸う魔力ももっと多くして 魔力の多い人専用の携帯電話を造れば ギルド間がたとえ馬で20日の距離であっても問題が無いはずだ ジョルジュさんに聞いてみよう ギルド間で最大どれくらい離れている場所があるのか それによってつくる携帯電話の性能も変わってくる そんな事を考えながら造っていたら今月の分は造り終わっていた 聖剣は先月余計に作っていたので今月は造らない
よし 今月の納品分も終わった 携帯電話の魔力の多い人用も一応作った設計の段階では馬で20日の距離まで行けるはずだ だがあくまで魔力が多い人が持つようだギルドに居なければ 新たに雇ってもらおう 後からジョルジュさんと転移で試してみよう
まずは鍛冶師ギルドだ 後からジョルジュさんと携帯電話のお試しがあるから 先に鍛冶師ギルドに来た 鍛冶師ギルドも今月の納品を待ちわびていた ギルド長と話をしていると先月の売り上げが持ってこられた
「ギルド長これ先月より減ってませんか?」
「そうなんですよ リーサさんに教えて頂いたオークションで売っているのですが 最近は高値を付ける人が少なくなってきて・・・」
「じゃぁ一回意志を持った聖剣を売るのをやめましょう」
「ええ それじゃ目玉商品が無くなってしまうじゃないですか?」
「安値しか付かないなら目玉商品じゃありませんよ」
「それはそうですが」
「普通の聖剣は打ってきますから 1ヵ月に4本くらい」
「それは嬉しいのですが やはり喋る聖剣でないとというお客様もいらっしゃるので」
「私はこの金額でしか売れないのであれば 意思の有る聖剣は2度と打ちませんよ?」
「もしくは誰かが途中で抜いてるのであれば 神の裁きが下るだけですが どうですか?心当たりはありますか?」
「いえいえそんな者は当ギルドには存在しません」
「これは失礼しました ですがこの金額で意志の持った聖剣が 買えると思われては心外です」
「そうですなぁ 当ギルドとしても売り上げが少なくなってしまっているので・・・」
「やはり一旦売るのをやめましょう それかオークションをやめて一定の金額で ショーケースに飾って売りましょう」
「しかしそれでは買い手が付かないのでは?」
「待ってれば買い手は付きますよ むしろこの値段で売る方が問題です」
「分かりました では今回の聖剣はどうされますか?」
「持って帰ります いや一本置いて行きます その代わり泥棒に入られないようなところに保管して 昼間はショーケースで 一定の金額で売るようにして下さい 勿論盗まれないような魔法はかけておいて下さいね」
「そうですね 意志を持った聖剣が無くなると今度は買い手が逃げてしまいますが 一応商品として置いてあるのであれば 買い手は付きますね」
「それでは その方法で今後は売るという事で良いですね?」
「そうですね 防犯をしっかりして 売る事にします」
「もしくは聖剣を買いに来た人だけを 中の接待室で接待しながら 聖剣を売るというのもありかも知れませんね 別に普通の冒険者に意思の有る聖剣をみせる必要は無いのですから」
「その方が安全ですね そうしましょう」
「その代わり接待している時は護衛も必要ですよ 私が強盗だったら接待の瞬間を狙います」
「だから護衛を付けろと?」
「そうですね 商品を手で触れるなんて最高のタイミングじゃないですか?」
「分かりました そうしましょう」
「ではそう言う事でこれからも よろしくお願いします」
「こちらこそ 今後とも好い取引をお願いします」
そして鍛冶師ギルドを後にする 次は商人ギルドだ ギルドでは地方から来たギルド職員が ゲートの説明を受けているはずだ まずは遠い人から送って行こうそして携帯を試そう 魔力の多い人がいると良いなぁ
「ジョルジュギルド長 いらっしゃいますか?」
受付のお姉さんに声を掛ける すると今ゲートの説明中ですとの事なので 様子を見に行くことにする ゲートはギルドの裏に設置してある 説明用のゲートだ サイレンが鳴ってるから 誰かが動けなくなっているのだろう 見に行くと誰だかわからないが動けなくなっている それを周りで見ている人たち 説明を受けてボタンを押している 中で動けなかったのはここの職員のようだ
そうして一人ずつ中で動けなくなる体験と 動けなくなっている人がいるときに 自分が入っても大丈夫かの確認をしている 講習は順調のようだ 私が入ってきたのを気づいたギルド長が ゲートの開発者はこの子ですと紹介された 恥ずかしいが本当の事なのでしょうがない ついでなので皆の前でギルド長にギルド間の距離の話を聞く 一番遠いところでも馬で15日の距離だそうだ それなら使えるはずだ
「今日は携帯電話の新しいのを持ってきました 馬で20日の距離が離れてても 繋がる筈です 後から試してみましょう そして 携帯電話の説明もお願いします ギルドには値段安くしときますから ギルド間の通話に役立てて下さい そして商人に売って下さい」
「分かりました 距離の実験は後でするとして まずはゲートの説明を終わらせてしまいますね」
「宜しくお願いします 説明書も付けるので安心して下さいね」
そして 受付で少し時間を潰す事にした すると王都に始めてくるときに会った商人の二人組が入ってきた 向こうも覚えていたのか 声を掛けてくる
「お嬢さん久しぶりだね 今日は商人ギルドで何をしているんだい?」
「収納ボックスのチェックゲートを作ったのでそれの販売に」
「あぁ あのゲートはお嬢さんが作ったのか 中々良く出来ているらしいじゃないか」
「そうですね 収納ボックスを作ったのも私なので性能は知っていましたから」
「収納ボックスもお嬢さんが作ったのかい?」
「えぇ そうですよ あれのお陰で今は他の開発に専念できます」
「そうだろうねぇ あれはかなり売れているものね」
「そうですね あれのお陰で商人ランクもSになりました」
「驚いた その年でSランクか? まぁそれもそうか あれだけの発明をしたんだからね」
「鍛冶師ランクもSになりましたし冒険者ランクもBです何かあったら声を掛けて下さい」
「鍛冶師もSランクなの?何で?」
「意志を持った聖剣を打ったからですね」
「あれも君の作品か~あの時もっと仲良くなっておくんだったよ」
「あの時は私もこんなに色んなものを 開発するとは思っていませんでしたしね」
「リーサさんギルド長が呼んでいます」
「はい 今行きます では呼ばれたので行きますね 何かあったら鍛冶師ギルドか 商人ギルドに伝言を残してください では良い旅を」
「あぁ 君も頑張ってね」
「はい」
そしてギルド長のもとに向かうのだった