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ママンの人気は想像以上

日曜日は用事があるので更新できないと思います。

この小説は皆さんの生暖かい視線と優しさが燃料で書かれています。

ブックマークや評価を頂けると幸いです。

自己紹介も終わり、今後の授業の事などの説明が終わったら、皆で寮に移動しました。Sクラスの寮は、個室だそうで、皆早速自分の部屋に入っていきました。一応男子寮と女子寮は別々の建物でした。

私とローナだけ残り、フラウ先生に精霊の使役の事をチョットだけ聞いてみました。「それは授業でやるから、焦らないで」と言われてしまいました。先生とも別れ、部屋に行こうとしたのですが、ローナが寂しいとのことで、私の部屋で一緒に寝ることになりました。幸いベッドは広かったので2人で寝ても問題なく寝れそうでした。私も知らない環境で緊張していたのか、ローナと二人で抱き締めあいながら、眠りにつきました。


次の日、ローナは私より早く起きて寮の中を探索したみたい。お陰で寮の朝食の時間や洗濯のルールなど色々調べたことを教えてくれました。やはりSクラスは優遇されている様です。優遇されているかわり、半年に1回Sクラスの座をかけて、例のクラス決めの戦いがあるらしいです。良質な冒険者を輩出するためには欠かせないのだそうです。


その話を聞いて、私とローナはかなりへこみました。 


「またあれをやるのかぁ。できればSクラス同士では当たりたくないなぁ」


「だねぇ。皆かなりの曲者だったしね~」


「まぁ、上位10人に残れば良いんだけどねぇ。セルさんとかドラゴンになったら・・・」


「「どうしようねぇ」」


「あら?おはよう!」


「「あ!フラウ先生おはようございます!」」


「先生も寮に住んでるんですか?」


「そうよ~。学校の中の方が安全だし居住費も安いしね。さぁそろそろ朝食の時間よ。食堂へ行きましょう」


「はぃ、先生とご一緒しても良いですか?」


「いいわよ~」


そうして先生と一緒に朝食をいただき周りの視線を集めていた。フラウ先生が美人だからか、私が昨日やり過ぎたからかは・・・分からないけれど、色んな感情の視線が集まっている気がした。


「先生!周囲の視線が痛いんですが、何が原因でしょう?」


「半分は私ね~。いつもの事だけどSクラスの教師って事で視線を集めるわね。後の半分はリーサさんとローナさんね~。さすがに昨日の事だけど皆知っているもの」


「そう言うものですか?」


「そうよう~、リーサさんの影に隠れてたみたいになっているけど、ローナさんの遠距離からの回復は、冒険者になったらかなり有利な展開が見込めるし、リーサさんの桁外れな魔力も仲間になったら

魅力よね~」


「そんなものですか?まだ私たち5歳ですけど」


「学園に入ってSクラスになったら関係ないわよ~。しかもリーサさんのイメージ魔法?あれは、イメージしたものが全て具現化出来るんでしょ?仲間に引き入れたいと思う人達が沢山いるわよ」


「魔力の消耗も激しいので、あまり無茶は出来ませんけどねぇ」


「でも私たちが冒険者になるのって、鍛冶師の素材集めのためだから中々条件に合う人も、少なそうですねぇ」


「実は先生に昨日話した、精霊の使役ってのも素材集めの一環みたいなもので、火の眷族のサラマンダーなんかを武器に付与したら、魔力のない人も属性付きの武器が使えるかなって考えなのです」


「実現したら、かなり売れそうねぇ」


「実現したらですけどね。精霊もいつまでも付与されたままで居てくれるか分からないので魔石をあげたり、装備を大事に使う人じゃないと 多分すぐに付与がとれちゃう気がするんですよねぇ」


「そうね~精霊は気まぐれだしね。そろそろ授業の時間よ。学校に行きましょう」


「あ!本当だっ!先生貴重なお話をありがとうございました」


「ウフフ、私も楽しい朝食だったわ」


「先生、学校までも一緒に行って良いですか?色々と狙われているらしいので・・・」


「いいわよ~。私は教室に行く前に、職員室に授業の教材を取りに行かないといけないから、本当に学校までだけどね」


「じゃぁ、準備して寮の玄関で待ってます!」


「分かったわ。私も早く準備して寮の玄関に行くわね」


「では、後程」


「はい、またあとでね」


「ローナ~、私たち狙われてるの?」


「そ~だね~。こまったね~」


「まぁ、ローナは光魔法の改変をして相手の具合を悪くするって、裏技があるから大丈夫だろうけど・・・私はか弱いから・・・エヘッ」


「・・・・・・・・・・・」


「何か言ってよぉ」


「私の目の錯覚じゃなければ、昨日大量殺人鬼が現れた気がするんだけど・・・・」


「エヘッ」


「『エヘッ』じゃない!!さすがに昨日のはやり過ぎ~」


「だってママンが最初っから全開で学校締めて来い!!って言ってたから・・・」


「マリアおばさん・・・・」


「ママンもここの卒業生で、学校締めてたんだって」


「マリアさんて、あの伝説の?」


「あっ、先生!」


「リーサさんマリアさんて、ここの卒業生で学校締めてたマリアさん?」


「ママンの話だとそうみたいですねぇ」


「ママって事は、リーサさんはマリアさんの娘さん?」


「そうですよ」


「実は先生もここの卒業生で、冒険者をしてから教職についたの。マリアさんには課外授業でモンスターから助けて貰った事があるのよ!!」


「へぇ~。そうだったんですね」


「それからは、マリアお姉様と呼ばせていただいて、いつもお傍にいたわ」


「へぇ」


「私の他にも、似たような子が沢山いたし男子生徒からは姉御って呼ばれて、お姉様は舎弟って呼んでいたわ」


「リーサのママ、なんか凄いね・・・」


チョット聞いてた話より凄そうだった・・・


「学校に推薦状と一緒にママンからの手紙も送ったって、言ってたんですが先生聞いてます?」


「聞いてないわね、教頭辺りが怪しいわ。問い詰めてやる。学校には私と似たような境遇の先生が何人かいるから、面倒なことになる前にもみ消したわね」


「何か話が大事になっていく気がする・・・」


また、先生とお話ししているうちに学校に到着し、先生とは昇降口で別れ私達は教室に向かった。


「ねぇ、ローナ。ママンがもしかしたらまだ王都内に居るかもってのは、話さない方が良いのかな?」


「どうだろうねぇ~」


「話しておかないと後から先生に恨まれそうな気もする」


「使い魔でマリアさん呼んだら?」


「だね。イメージ魔法、『使い魔召喚』今回は素早さ重視で鳥さん!!鳥さん、ママン探して呼んできて、お願い」


「さっきの感じだと、学校にリーサのお母さん呼ばないと、先生達授業放り出して探しに行きそうだね」


「だねぇ」


そんなことを話しているうちに教室についた。ローナと二人、ドアを開けて入る。


「「おはようございまぁす」」


「おはよう」


「あっ、おはようございます。セルさん」


「セルさんて、背が高いですねぇ。羨ましいです」


「リーサいきなり失礼だよ」


「あっ、そっか。失礼しました」


「いや、気にしてないよ。龍神族は皆大きいからね」


「そうなんですかぁ?」


「僕は平均サイズだね」


「へぇ。大きい人はどれくらいなんですか?」


「2メーター50センチくらいかな」


「ドワーフじゃ、考えられない大きさですね」


「そうだね。ドワーフの人たちは皆小柄だもんね」


「そうなんですよぉ。だから、背が高い人の武器や防具を作るときは大変です!」


「そっか。でも、良い装備を作ってくれるから、僕らも、ドワーフの鍛冶師に頼んじゃうんだよね」


「「ありがとうございます!!」」


「私達も、装備を鍛えられるので、何かご入用の際にはお声かけ下さい」


ガラガラ~

先生が教室に入ってきた。


「はい、皆さん授業を始めますよ~」


「あっ、先生来たのでまた」 


「うん。またね」


「今日は的の破壊の訓練をおこないます。遠距離攻撃が出来る人は遠距離で、接近戦の人は接近して、的を破壊します。因みに的の強度は結構高いので、本気でやって下さいね。ローナさんは回復役だから見てても良いわ」


「いえ、鍛冶師で一応出来上がった武器の試しがあるので一通りの武器は使えます。リーサ、弓を練成してもらえる?」


「いいよ。『練成』。一応炎属性付けといた」


「ありがとう。これで大丈夫です」


「便利ね。じゃあ、ローナさんからいきましょうか」


そして皆順番に的を破壊していった。ローナの弓も的に当たり、的を炎で燃やし尽くした。リーサも『炎槍』で的を燃やし尽くし、シフォンやハリーは獣化して的を粉砕、カナタなどは純粋に剣の威力で的を切り裂いていった。そして、皆が的を粉砕し燃やし尽くし、切り裂いて破壊の限りをし尽くした頃、リーサの両親が運動場に現れた。 


「リーサに呼ばれて来てみたけど・・・皆、筋が良いねぇ」


「お姉様!!」


「フラウじゃないか。久しぶりだね」


「お姉様!!お久し振りで御座います」


「ああ、元気にしてたかい?」


「勿論です!!あぁ、またお姉様に会えるなんて・・・本当に嬉しいですわ」


「ウフフ、ありがとう。リーサの担任はフラウなんだね。ミッチリしごいてね」


「ママン・・・そんなにミッチリはしごかれたくないかも・・・」


「ウフフ、頑張ってね。リーサ」


「ああ!!お姉様の事を他の皆様にも知らせないと。私、皆から責められてしまいますわ!Sクラスの皆さん少しの間、自習にします!!お姉様、ちょっと失礼します。すぐに戻りますわ」


「リーサ、あんたの母ちゃん何者だい?」


「シフォンさん、実はママンここの卒業生で、一時期学校を締めてたとかなんとか・・・・」


「へぇ、じゃぁ強いのかい?」


「私は実力は見た事がありませんが、一応Aランク冒険者です」


「へぇ、面白いね。学校を締めてたとか、面白そうじゃないか?」


「あっ、因みに私にも学校を締めるミッションが、ママンから下されてます」


「アハハ、じゃぁ私たちはライバルだね!」


「シフォン、まだ小さい子に、そんな敵意を剥き出しにしなくても・・・」


「ハリーは黙ってな。つまんない学校かと思ってたけど学校を締めるとか、面白そうじゃないか」


「ごめんね、リーサちゃん。シフォンは言い出すと、人の話を聞かなくて・・・」


「いえ、私もライバルがいた方が面白そうですから大丈夫です」


「じゃぁ決まりだね。今日からどっちが先に学校を締めるか、競争だね」


「分かりました。受けて立ちます」


そしてフラウ先生がいない間に、シフォンさんとどっちが先に学校を締めるかの、競争が始まりました。この後、ママンの取り巻きの人とSランク冒険者のパパンに会いたい人が運動場につめかけるのでした。

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