魔力が9999999になった 神様は私に何をさせようと・・・・
さぁ夜がやってきた 王様はどんな演説をして サイフォン様はどんな演出をするのだろう
「さあ王様そろそろ時間ですよ」
「何で昨日のワシはあんな御触れを出したんかのう」
「あぁ あれヤッパリミスだったんですね おかしいと思いました」
「そうじゃ さすがにあそこまで書いたら喋ることが無くなる神様の名前だけでも教えてくれんか?」
「この世界の主神はベルッド様 安産と子宝の神はサイフォン様です」
「おお感謝するぞこれで少し話すネタが増えた」
「これで準備できましたか?」
「おぅ 行こう」
そして演説会場に歩いて行く 王様は自信満々だまぁいい事だけど 私は今度の神様に何をされるか分からずにチョットビビってる あまり無茶はしなければいいなぁ 演説会場に着いた
2人で並び 王都中の民に見つめられる この瞬間は若干の高揚感がある その気持ちのいい感じのまま 会場で演説が始まる
「我が愛しき王都の民よ 御触れでも少しふれたが 我らの祈りのかいあって新たな神が顕現なされた
この世界の主神ベルッド様の横に居らっしゃる 安産と子宝の神様サイフォン様だ これで我が王都は二人の神様を迎え入れることができた しかもだ今回顕現なされたサイフォン様のご厚意で 子宝に恵まれなかったカップルに子供を授けて下さるとの事だ 子供が欲しいカップルはお互いに手を繋ぎ一心に祈るのだ そして子供を迎え入れる心の準備をするのだ さぁ祈れカップル達よその祈りが最高潮に達した時 サイフォン様は我らに新たな民を増やしてくれることだろう そして新たな神サイフォン様を迎え入れるほどの祈りを捧げた者達よ 感謝する 更なる神を迎え入れる為にも これからも信心し信仰の心を忘れることなかれ」
「神の巫女リーサです 先ほども説明があった通り最初に顕現なされた神がベルッド様 次に顕現なされたのがサイフォン様です 王都に住まわれる皆様そして旅の途中で立ち寄った方たちもお祈りください そうすれば これからの健やかなる暮らしも旅での安全もベルッド様が見守って下さるでしょう 祈るのです 祈りが足りなければ不幸が訪れ 祈りが神に達すればこれからの生活は安泰でしょう 常に心に神を抱くのです そして今日から1週間かけて 神の巫女と僧侶が王都に集まります これからはその者達に祈り方や 寄付の仕方 お賽銭の入れ方などを聞くと良いでしょう その全ては神殿のに管理費に回されます 皆さまの善意の心が神様たちの御体を清めるのに役に立つのです さぁ長くなりました神様もお待ちです どうぞ神様私の体を使い王都に居る皆様に神の御業を見せて差し上げて下さい」
そうすると私の体が金色に光輝き浮かんでいくそして 赤ちゃんのような姿に代わっていくだが王都の民にも見えるように巨大な赤ちゃんだ 金色に輝いたまま巨大な赤ちゃんが空中に浮かんでいる かなり異様だだが王都の民は赤ちゃんが浮いていると言っているので 下から見ると丁度いい大きさなのかもしれない そしてサイフォン様の声が頭に聞こえてくる
『我はサイフォン 安産と子宝の神じゃ 子供が欲しいと思っている夫婦は今晩励みなさい明日には病院で3ヵ月ですと言われるくらいまで育っているでしょう もう子宝に恵まれている者は必ず安産で生まれてくるでしょう この国の王よ明日から病院のベッド数を一時的に増やしなさい 子供が同時期に生まれてくるから病院のベッド数と看護師が不足するはずです 医者には一時的に加護を与えておくので耐えきるでしょう それでは皆さん良い子育てライフが遅れますように』
そして私の体が小さくなり赤ちゃんから普通の体形に戻り 金色の光も消えていく そして演説会場に足をつく そして王都の民の割れんばかりの大声援 神の巫女 神の巫女 神の巫女何故か私に声援が集まっている 光魔法の改変で自分の聴覚を調整してみる いやぁ 神の巫女が現われてから この王都は神が続々と現れてるなぁ そうだなぁ このまま神の都になっちまったりしてな そうだなそうだな しかもその度に 何かしらの恩恵を受けていれば良いことだらけだもんな 聴覚の調整を切る 何怖い事言ってるんだこっちの気も知らないで 神様が現われるたびに大変なんだぞ
『聞こえてますよリーサ』
「げっベルッド様」
『何が大変なんですか』
「町に霧を発生させたり 神像を創ったり 神殿を作ったりです ベルッド様 恩恵を下さるって言って何もくれないじゃないですか?」
『そう言えばそうでしたね』
「って言うかこんな通信方法あったなら対のオーブいらないじゃないですか」
『今出来るようになりました』
「何てご都合主義な・・・・」
『まぁそれは置いておくとして神の力を一部使えるようにとかどうです?』
「何がですか?」
『私からの恩恵です』
「良いんですか?」
『私の許可が必要ですけどね』
「それでも良いです それでサイフォン様は・・・」
『私からって言ってもねぇ安産になる奇跡と子宝に恵まれる奇跡を使い放題って事でどう?』
「それでお布施を頂いても良いですか?」
『別に良いわよ でもちゃんと私に祈るように言ってよね』
「それは勿論言います」
『サイフォンそれはやり過ぎじゃない?』
『いいのよ 子宝が増えれば信者が増えるのよそうしたら更にパワーアップできるじゃない』
『それもそうね リーサ以前私が行った奇跡覚えてるわよね』
「はい 勿論病気や怪我を治すというものです」
『あれを使い放題にしてあげるわ そうすれば王都の寿命が延びるでしょ?』
「ありがとうございます それともう一つお願いが お二人に何ですが 今度王都の城壁を大きく外にずらす魔法を使いたいんです 土地を確保するために」
『ああ 増えた人口と近隣の町や村からうわさを聞きつけて移住してくるものね』
「その通りですサイフォン様」
『そのくらい私にもわかっていたわよ』
「なんか乗っかってきた感が半端ないですけど良いですベルッド様も流石です」
『何か 気に障る言い方だったけどまぁ良いわ』
「この土地は神殿が所有して王都が管理する土地という事で お金は神殿と頑張った私に入ります」
『リーサはその辺しっかりしてるわよね でも王都には何も上げないの?』
「はい それは勿論 物造りのドワーフですから対価が無いとやってられません それと王都には税金が入ってくるので問題ありません」
『それもそうね 巫女や僧侶にも対価を渡すんだから リーサだけ何もなしってのは変よね』
「はい 私は対価の50%を頂きますその代わり頑張ります」
『まぁチョット貰い過ぎな気もするけど 私達もリーサがいなければこの力は手に入っていなかったしね』
「あとお二人に聞きたいんですが この神の力は魔力使いますか?」
『ああ 使うわね じゃぁ魔力供与もしておかないとね』
「魔力供与だとその度に貰うかたちになるのでいっそのこと 私の魔力総量を目一杯上げて下さい」
『別に良いけど ドンドン人間離れしていくわよ?』
「もう神の巫女って時点で人間扱いはしてもらえません」
『分かったわ 魔力を9999999に上げておいたからまだ上げられるけど取りあえずこれだけ有れば問題ないでしょ?』
「はい!!ありがとうございます これなら魔力供与無しで城壁が動かせるかもしれないですね」
『流石にそれは無理ね 城壁の移動はそんなに簡単じゃないわよ 今のリーサの魔力でも魔力枯渇するわよ』
「それは怖いですね やはり城壁の移動の際はお二人に力を借ります」
『遠慮しないでそうしなさい そしてもっと信仰が集まるように努力して頂戴』
「畏まりました これからも市民が増えるように努力します」
『あと アルファシリーズなんだけどもしかしたらって場所があるわ 今日は疲れてるだろうから今度教えるわね あまり緊急な状態ではないみたいだし 封印もしっかりされてるから普通の人間には封印解除できないしね リーサもアルファを使って解除するでしょ?』
「はい アルファは封印の解除が得意みたいですし」
『あとは何かある?』
「はいこの通信方法は神様からの一方通行ですか? 私からの呼びかけは?」
『あぁ無理ね 私からの一方通行よ 私が回線を開かない限り繋がらないわ』
「じゃぁベルッド様のサービスカットはこれからもあるわけですね」
『残念ながらね でも もしかしたらたまにはサイフォンのサービスカットがあるかもしれないわよ』
「おお それは 喜ぶ人がいる感じがしますね 何処からかは分かりませんが」
『そうなの?私もそんな対象に入ってるの?』
「あぁそれはこの世界に顕現された時から定められていたんですよ 大いなる力によって」
『何よその大いなる力って 私達神より上の存在がいるの?』
「いるんです 神様よりは下の下の下~の存在ですが特殊な能力を持った人間が・・・・きっといるんです」
『まぁそんな話は良いじゃない』
『良くないわよベルッド着替えを見られるのよ?』
『私はもう諦めたわ・・・』
『そんな・・・』
「ああ そうだお二人の信仰を更に高めるために 小さな 部屋にも飾れる用の神像も用意したんですが これも銀貨1枚で売っても良いですか これなら家から出られないような年配の方なんかも信仰してくれます」
『良いんじゃない銀貨1枚だと リーサの元居た世界での1万円でしょそれくらいで神様の神像なら安いものでしょ本物の神様なんだし』
「別に元居た世界の神様が本物じゃないとは言いませんが まぁ銀貨1枚で神の祝福が受けられるかもしれないなら 冒険者とかも持ち歩くかもしれませんね」
『良いわね信仰の対象が広がるのは良いことだわ許可しましょうサイフォンも良いわよね』
『えぇ 良いわよ 出産の時に私の神像を抱いて生まれてくれば安産間違いなしよ信仰のきかいも増えるしね』
「今日の夜の夢でも構いませんので 巫女と僧侶に神像を売る仕事もあることを伝えて下さい ちなみに版権は私が持ちます やはり50%です 何でも神殿と折半です」
『本当にしっかりしてるんだから まぁ良いわ 信仰の対象が増えるのなら それに全部リーサの案で信者が増えてるんだし 私達は逆にその恩恵を受けている感じだからね』
「信者を増やす為に私もたまに 神殿に行き神様の恩恵を授ける行為をします そうすれば更に信者が増えるでしょう」
「あくまでたまにですが そして人数制限と病院から匙を投げられた人ってのも大事です じゃないと病院がつぶれちゃうので」
「さてそろそろ王様に城壁を広げる案を提案してきます」
『はい あとは宜しくねリーサ』
『安産の神の力を見せつけてやってね』
「分かりました ベルッド様 サイフォン様 ではこれで失礼します」
「おいリーサ!! リーサ大丈夫か?リーサ!!」
「あっ王様 どうしたんですか?」
「どうしたんですかじゃないぞ いきなり上を向いたまま動かなくなってしまったから 何かあったのかと思ったぞ!!」
「あぁ すみません 神様から啓示があったのでボーっとしてました」
「神様からの啓示とはああなるものなのか? 危険ではないのか? 多分大丈夫です神様が見ていてくれるので」
「それで王様にもお話があるのでどこかで話せますか?」
そうしてリーサと王様は 王様の執務室へ向かうのでした